田口一登議員の代表質問⑥被災者への住宅再建支援制度を(2019年3月1日)
被災者にたいする住宅再建支援制度の創設について
一部損壊まで支援の対象とする住宅再建支援制度を創設すべき
【田口議員】災害への備えとして、被災した市民が地域で住み続けることを支援する制度を、名古屋市独自であるいは愛知県と連携して、あらかじめ設けておくことが重要です。私たち市議団は、鳥取県と京都府、京都市の被災者住宅再建支援制度の調査に出向きました。京都市では、昨年の大阪北部地震、7月豪雨、そして4つの台風など6件の災害によって生じた全壊4件、半壊20件、床上浸水8件、一部損壊7600件の住宅被害が、住宅再建支援制度の対象とされています。一部損壊には50万円、片付けなどの費用にも、住宅再建関連経費として5万円を補助しています。
京都府・市などの支援制度の目的は、個人の財産である住宅の再建そのものではなく、地域コミュニティの崩壊を防ぎ、地域社会の維持・存続を図るために、被災者の大切な生活基盤である住宅の早期再建を支援するところにあります。
これまでは大規模な災害のたびに支援制度を設けていたそうですが、多くの住民が該当する一部損壊までカバーする制度をあらかじめ構築しておくことで、住民に安心感が生まれ、制度の周知が徹底でき、「いざという時も頼りになる」と、行政への信頼感が高まったとのことでした。
そこで、健康福祉局長にお尋ねします。大規模な災害の発生に備えて、本市でも、一部損壊まで支援の対象とする住宅再建支援制度を創設すべきと考えますが、いかがですか。
国制度に基づく被災者支援が基本、独自支援が必要な場合は補正予算等で対応(局長)
【局長】被災住宅の早期再建を支援することは大変重要なことです。
これまでも国に対し、あらゆる機会をとらえ、被災者の方々の生活再建のための支援制度の拡充を要望してきたが、今年度、発生した災害における各自治体の取り組みを踏まえ、引き続き、必要な支援策が行われるよう、要望していきたい。
独自の住宅再建支援制度の創設は、国制度に基づく被災者支援を基本としたうえで、発災時の被災状況により独自の支援が必要だと判断した場合には、補正予算等で対応するべきと考えており、他都市の動向について情報収集を進めたい。
キーワード:環境と防災、まちづくり、田口かずと