後期高齢者医療広域連合議会 2月定例会 請願審査 岡田議員の採択を求める討論(2020年2月7日)

10険料の引き下げ、独自減免などを求めるのは当然の要求               岡田ゆき子議員

市民の願いがこもった請願の採択を
【岡田議員】ただいま議題となっております、請願第1号「後期高齢者医療制度の改善を求める請願」について、請願項目の採択を求めて討論いたします。

後期高齢者医療制度の改善を求める請願書
【請願趣旨】
 国は、後期高齢者医療保険料の被保険者均等割について保険料軽減特例について、本年10月と2020年の2回にわたって撤廃し、被用者保険の被扶養者だった方の均等割軽減も同様に縮小・撤廃する計画です。
 愛知県として独自の保険料軽減や一部負担金の減免制度を放けることが必要です。
 また、愛知県国民健康保険団体連合会は愛知県国民健康保険運営協議会で被保険者からの公募を実施しており、愛知県後期高齢者医療広域連合としても後期高齢者医療制度に関する懇談会の委員を広く公募すべきです。
 国においては、後期高齢者の窓口負担割合引き上げなどの動きがありますが、愛知県広域連合議会として、このような患者負担増を中止するよう意見書を出すなどの取り組みを求めます。
 私たちは、後期高齢者医療制度の速やかな廃止を求めていますが、後期高齢者のいのちと健康を守る立場から、当面、直ちに次の事項の実現を求めます。
【請願事項】
1 低所得者に対し、愛知県独自の保険料と窓口負担の軽減制度を設けてください。
2 一部負担金減免について、生活保護基準の1.4倍以下の世帯に対しても実施してください。
3 保険料未納者への「短期保険証」の発行はやめ、「財産の差し押さえ」は行わないでください。
4 愛知県後期高齢者医療制度に関する懇談会の公募委員は、無作為抽出によるものでなく、愛知県国民健康保険運営協議会と同様に、広く被保険者から公募するよう改めてください。
5 国に対して、次の項目の意見書を撞出してください。
①次期保険料率改定に向けて、定率国庫負担割合の増加等、国による財政支按を拡充してください。
②後期高齢者の窓口負担割合引き上げや保険料期限特例を撤廃しないでください。

年金削減、医療・介護の負担増と給付削減、医療機関の統廃合など社会保障改悪が
 政府は、「全世代型社会保障検討会議」を昨年9月に立ち上げ、「社会保障全般にわたる改革」を進めています。その内容は、年金の削減、医療・介護の負担増と給付削減、医療機関の廃止統廃合による病床数削減、さらに保育予算の削減など、「全世代」に傷みを伴うものです。消費税増税分は、社会保障のために使うと言う説明自体が崩れていると言わざるをえず、こうした負担増は、低所得者にとって重く、格差をさらに広げることになります。

負担の公平化といって軽減特例廃止など負担増押し付け
 後期高齢者医療制度では、軽減特例の廃止についてこれまでも「世代間の公平性」の観点から見直しを行うと説明されてきました。また、政府が今提案している75歳以上の原則窓口2割負担は、現役世代との「負担の公平化」と称して進めようとしています。
 しかし、高齢になる程、医療機関を受診する割合は当然高く、複数の病気を抱え、治療にも時間がかかり、医療費が現役世代よりも多くならざるを得ないという、実態を無視するものです。後期高齢者の窓口負担の引き上げは、実質的には現役世代の何倍にも重くなることになり、「不公平」を招きかねません。
 現役世代が健康で働くことにより、保険料負担ができるのであり、現役世代が高齢者となった時に、安心して、安い窓口負担で医療を受けることができる環境こそ、整えていかなければなりません。 

国へ意見をあげ、当事者の意見を広く反映させる仕組みづくりを
 全国後期高齢者医療広域連合協議会は昨年11月に厚労省に要望書を提出しています。一部負担の引き上げについて、「高齢者の受診控え、重症化につながる恐れがある」とも指摘しています。請願にある、国へ財政支援を求める事、窓口負担の引き上げをしない事等、国へ意見をあげることは議会としてできる事であります。
 こうした制度に対し広域連合として、当事者の意見を広く反映させる仕組みは必要です。後期高齢者医療制度に関する懇談会の公募委員を広く被保険者から公募すべきだと考えます。
 以上、請願の採択を求めて討論を終わります。

この請願は日本共産党の2議員以外の全議員が反対して不採択になりました。

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