2020年4月急施臨時会
江上博之議員の議案質疑 自粛に見合った補償を(急施臨時会 2020年4月24日)
新型コロナ対策として142億円の補正
「休業要請に協力金」は1歩前進。自粛に見合った補償にふみだせ
江上博之議員
休業要請と損失補償は一体に
【江上議員】新型コロナウイルス感染が広がっています。世界的な広がり、特に、大都市で猛烈な広がりとなっています。それだけに、市民に不安も広がっています。新型コロナウイルス感染の広がりを抑える、市民の命と暮らし・営業を守ることに今、全力を尽くすときです。「接触機会の8割削減を早急にめざし」市民の不要不急の外出を減らすことが求められています。そのことはどなたも思っていることではないでしょうか。ところがそれを実現することが難しい。実現のためには、自粛要請だけでは無理です。「お客さんも少ないし店を閉めたいけど、家賃や水光熱費を払わないかんで開けとくしかない」「融資といったって、返さないかん。徳政令で棒引きにでもしてくれりゃ別だけど、やっぱり現金が欲しい」。こんな声に応えることです。自粛、自粛の声で、社会活動全体が停滞し、事業者に影響を与えています。その上に、緊急事態宣言による休業要請です。当然、損失補償がなければ事業所を閉じたりすることはできません。
国は、緊急事態宣言を出しながら、損失補償をしません。その点で、今回の協力金は意義あるものと思います。
愛知県と名古屋市は、4月17日から5月6日まで休業要請、あるいは、営業時間短縮の要請を行い、対応した事業所に、1件当たり50万円を協力金として支出する提案です。
特に、名古屋市は、3月7日から20日まで、感染拡大を防止するために南区と緑区の介護施設に休業要請を行い、損失を補償するとしました。今回の補正予算で計上されています。英断です。休業要請したのは感染拡大を抑えるのに大きな効果をもたらしました。そして、その要請にこたえた事業所への休業補償は当然のこととはいえ、重要なものです。
今回の協力金は自粛を求めることに対する損失補償の第1歩と受け止めていいか
【江上議員】そこで、以下河村市長に質問します。第1に、今回の協力金は、自粛を求めることに対する損失補償の第1歩と受け止めていいでしょうか。また、協力を求めるのが、4月17日から5月6日までですが、今後もまだまだ感染は続くと思われます。協力金は、今回だけでなく、今後も、考えていくべきと考えますがいかがでしょうか。
丁寧に、公平の上にも公平にやらないと(市長)
【市長】全国にも広がっていくことはいいことだが、丁寧に、公平の上にも公平にやらないと。ある事業者だけとか、面積のことが言われていますが、商売に貴尊はありません。一時金は否定しないが、商売としてを守っていかないかん。
速やかに協力金を支払うための方法は
【江上議員】第2です。今回対象になる事業所とか店舗は、新型コロナウイルスが話題となった2月以降収入や売上が減少しています。今、すぐにでも現金が必要です。協力金は、5月7日以降速やかに支出すべきと考えます。速やかに支出するためにどのような方法を考えているのでしょうか。口座振替などで迅速に行うべきと考えますがいかがでしょうか。
出来る限り早く届くよう働きかけたい(市長)
【市長】県と調整がすすめられているので、出来る限り早く事業者に届くよう県に働きかけていきたい。
協力金の対象事業者を拡充するべきではないか
【江上議員】第3です。協力金の対象外の事業所も多くあります。市民に外出の自粛を求めており、社会活動そのものが停滞し、直接的だけでなく間接的にも影響を受けています。
そこで、質問します。協力金の対象事業所をもっと広げるべきと考えますがいかがでしょうか。
業種によってもダメになる不公平をどうするか。丁寧・慎重に(市長)
【市長】所得の11条にずらっと書いてある。それに基づいてやっている。公平に丁寧にやらないかん。1000平米の限定があり、大須商店街はだめでしょう。業種によってもダメになる。その不公平をどうするのか。よっぽど丁寧に慎重にやらないかん。
家賃や光熱水費などの固定費に対する補償を考えるべきではないか
【江上議員】第4に、今回は、協力金ですが、事業所のみなさんで言えば、自粛に協力するには、それに見合う補償が必要です。最初の声にもあったように、家賃もいる、水光熱費もいる、税金や保険料の支払いもあります。このような固定費に対して補償を考えるべきですがいかがでしょうか。明快な回答を求めます。
自由主義経済を守っていくことをやっていく(市長)
【市長】一時金を出せばそれでいいという考え方自体が間違っている。日本の財政危機はうそで、銀行にものすごい金が余っている。名古屋市10兆円、愛知県20兆円です。そういった金を資本注入して商売やっている人とその雇用を支えていく資金繰りを全面的にしないといけない。全体的な仕組みとして自由主義経済を守っていく。総額5000億円は第一弾です。返済猶予を5年間、金融機関も柔軟に応じるといっているので、仕組みそのもので商売と雇用を守る。
休業要請と損失補填をしっかりと(要望)
【江上議員】協力金について、これから対応をしっかりお願いします。
市長は、家賃や水光熱費などの固定費に対する補償を求めましたが答えませんでした。そして、融資制度の新設を回答されました。新たな融資制度は、設備資金や運転資金のためであって現時点からこれからのものです。それはそれで今後に生きるものと評価します。が、もう一つ、自粛を求め、休業要請をしっかりと行い、赤字に対する穴埋め、損失補償をしっかりと求めます。(市長答弁が長すぎて時間切れ)