後期高齢者医療広域連合議会 補正予算案反対討論(岡田ゆき子議員 2020年7月臨時会)
補正予算に対する 岡田ゆき子議員の反対討論
健康保険証で支払基金のオンラインシステムから即時に資格確認できる予定だ。マイナンバーを導入するメリットはなくムダだ
【岡田議員】令和2年度広域連合一般会計補正予算第1号の専決処分について反対の立場で討論します。
政府は、マイナンバーカードの普及を促進させるための対策を本格化させています。
専決処分である本補正予算は、マイナンバーカードの普及促進のため、「マイナンバーカードが健康保険証として利用できる」ことを、被保険者に広く知らせるリーフレットを送付する経費を、計上したものです。
しかし、マイナンバーカードの普及は、全国でも取得は16%程度にとどまっています。マイナンバーカードの取得や健康保険証として利用するためのオンライン登録も、被保険者にとっては複雑で大変わかりにくく、たとえ取得したとしても、持ち歩くことによる紛失や取り違え等のリスクの方が、かえって高まるだけであり、窓口の混乱も起きかねません。被保険者にとって、マイナンバーカードを健康保険証として利用するメリットはありません。
医療機関や薬局は、コロナ禍で経営がこれまでになく厳しくなっています。そのうえ、マイナンバーカードを利用するためには、一部補助があるとしても新たなインフラ整備とその費用を負担しなければなりません。紛失や漏洩の問題、保険証とマイナンバーカードの患者が混在し煩雑になることは否めません。来年3月からは、従来通り、健康保険証を用いて支払基金のオンラインシステムにより、即時に資格確認できる予定ですから、マイナンバーを導入するメリットがどれほどあるのか、との意見があるのも当然です。
広域連合は、そうした医療機関の意見を聞くことなく、拙速にリーフレットを送付すべきではありませんでした。広域連合の責任が問われます。
キーワード:平和と人権、市民生活、岡田ゆき子