県知事リコール署名の不正に対する質疑 江上博之議員

民主主義の根幹を冒とくしたのはだれか

    コロナ対策よりリコールを優先した市長の責任は重大


 2月25日の名古屋市会2月定例会本会議で、江上博之議員が愛知県知事リコール署名簿の偽造について質問しました

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直接請求制度の信頼性が揺らぐ

江上議員は「直接民主主義制度としての解職請求が、民主主義破壊のために使われており、この徹底解明が必要」であると指摘し「調査は、直接民主主義を守るために行うのか」とただしました。選挙管理委員会委員長は「直接請求制度の信頼性を揺るがすことにつながりかねないとして調査を実施」したと答えました。


調査業務に8000時間もとられる


 コロナ禍で職員確保も大変な中で、リコール署名の審査と同等に20日間で調査するために1983万円の補正予算を計上しました。「どれだけの業務を見込んだのか」との問いに、選管は「職員の超過勤務と会計年度任用職員で約8000時間を見込んだ」と答えました。


83%に不正、うち9割が同一筆跡


 調査結果は名古屋市内で159,627の署名に対し、有効と認められないのが83.1%の132,646署名。そのうち約90%が複数の同一人により書かれたと疑われる署名でした。
 江上議員は「調査方法や判断基準、適正確保の方法、同一人の筆跡であることをどのように見分けたのか」とただしました。
 選挙管理委員会は「愛知県選挙管理委員会が示した調査要領にしたがって実施。各区選挙管理委員会を開催して調査結果を議決し回答した。聞き取り調査などが必要と思われる程度に筆跡が類似していると複数の職員が判断した場合は、同一人として計上(県選管の依頼)したと答えました。


だれが直接民主主義を冒涜したのか


 江上議員が「結果は異常だと感じますが、どのような見解か」とただすと選挙管理委員長は「8割を超す署名が有効と認められないのは一般的には考えにくく、大量の署名を偽造したとすれば、民主主義の根幹を揺るがすことにつながりかねない」と答えました。
 江上議員は「不正署名は民主主義の根幹を揺るがすものです。だれが直接民主主義を冒涜したのか、責任はだれにあるかを明らかにしなければなりません。
 リコールの中心に河村市長がいました。コロナ対策より、リコールを優先しました。あいちトリエンナーレの展示が気に入らないといって県知事のリコール運動にまで運動を広げましたが、その署名のうち有効は有権者のわずか1%程度でした。河村市長の主張を市民は認めませんでした。

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