個人質問 さはしあこ議員(3月5日)

国民健康保険料/子どもの「均等割」軽減 独自に18歳まで対象拡大を


 3月5日の本会議で、さはしあこ議員は国民健康保険料の子どもに係る均等割部分を市独自に18歳まで減免
するよう求めました。

さはし議員の個人質問 市会本会議録画中継でごらんください


赤ちゃんも5万円負担


 国保料は、所得に応じた「所得割」と、加入者が年齢等に関わらず負担する「均等割」で計算されます。「均等割」は所得がゼロの世帯にも、所得が減った世帯にも負担が重くのしかかり、産まれたばかりの赤ちゃんにも5万円程度の保険料が発生します。子どもが多い家庭ほど国保料が高くなるため、日本共産党市議団は繰り返し議会で同問題を取り上げ、独自軽減を提案。名古屋市議会は2015年9月定例会で子どもに係る「均等割」の軽減を求める意見書を採択しました。


未就学児は5割軽減へ

 こうした地方からの声や運動を背景に、国は2022年度から、未就学児までの「均等割」を公費で5割軽減することを決めました(現行の保険料が2〜7割軽減されている低所得者世帯の子どもについては、実際に支払っている額を5割軽減)。
 さはし議員は「国保への新たな公費投入は一歩前進だ」と評価したうえで、「子育て支援は(学費等のかかる)高校から必要」など党市議団のアンケートに寄せられた切実な声を紹介。「(政令市の)仙台市は18歳未満の『均等割』を3割軽減している。本市も18歳まで対象を拡大する考えはないか」と迫りました。
 これに対し健康福祉局長は「まずは国の動向を注視したい」と答弁。さはし議員は「18歳までの『均等割』軽減を実現すれば、大きな子育て支援につながる。ぜひ上乗せを検討してほしい」と重ねて求めました。


災害犠牲者の多くが高齢者や障害者


 今月11日で東日本大震災10年になります。東日本大震災で亡くなった方の約6割以上が60歳以上、障害者の死亡率は住民全体の2倍以上にのぼります。さはし議員は災害犠牲者の多くが、高齢者や障がい者など支援や配慮を必要とする人たちであると指摘。避難計画の作成あたっては、亡くなるリスクが高い人から救うよう、発想を転換することが必要だと力説しました。


防災と福祉の連携がカギ

 さはし議員は、個別支援計画を作成する過程で福祉と防災を連携させ、実態に則した避難計画をつくっている大分県別府市の取り組みを紹介しました。同市はケアマネージャーや相談支援専門員など福祉関係者が、平時の「ケアプラン」に加え、災害時の避難行動を記入した「災害時ケアプラン」を作成(要支援者一人当たり7千円が専門職側に支給)。「災害時ケアプラン」には、「緊急の持ち物」「避難行程」「サポート人数」など当事者が必要なことがきめ細かく記入されています。さらに、地域の防災訓練で検証し、より実効性の高いものに改善を
図っています。さはし議員は「災害で一人も犠牲者を出さないためには、支援が必要な人、一人ひとりの個別計画づくりが欠かせない。『防災と福祉の連携』がカギだ」と述べ、災害時における要配慮者への個別支援計画は防災と福祉の連携ですすめるよう求めました。


「関係局と検討をすすめたい」(局長)


 防災危機管理局長は「議員指摘の、防災と福祉の連携による要配慮者への対策については、健康福祉局をはじめとする関係局とともに検討を進めていきたい」
と前向きの答弁をしました。

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