2021年2月議会

田口議員の討論:大村議員への猛省を求める決議(2021年3月4日)

具体的な根拠を示すことなく、侮辱もしくは名誉棄損になりかねないと発言したことに猛省を         田口一登議員

名誉毀損になる発言はなかった
【田口議員】私は、日本共産党市議団を代表して、大村光子議員に猛省と発言の撤回を求める決議に対して、賛成する立場から討論を行います。
 大村議員は、「侮辱もしくは名誉棄損になりかねない」という発言に関して、総務環境委員会における参考人質疑で具体的な根拠を問われても、何ら示すことができず、江上議員の質疑の全体を通じて感じたと繰り返すばかりでした。
市長がリコール運動の中心にいたのは事実
 江上議員は質疑の中で、知事リコール運動の中心人物の一人だった河村市長には政治的責任があることを指摘したのであって、河村市長が署名の偽造に加担したかのような発言はしていません。それにもかかわらず、発言全体が市長に対する「侮辱もしくは名誉棄損になりかねない」とされれば、本市会が、リコール運動への市長の関与や不正署名問題での市長の政治的責任を問うことなどできなくなるではありませんか。大村議員の発言は、自由闊達な議論を行うべき議会に対する重大な侵害行為であります。
議会での自由闊達な議論を擁護する決議
 ですから、本決議は、議会における言論の自由を封殺するものでは断じてありません。自由闊達な議論を擁護するものであります。
市長に忖度するのでなく真相解明に力を
 減税ナゴヤには、市長の胸中を忖度することばかりに腐心するのでなく、本市会が全会一致で可決した真相究明決議を踏まえて、今回の前代未聞の事態の解明に力を尽くすことこそ、二元代表制における議会の責務であるということを申し上げて、討論を終わります。

リコールの中心だったことは事実

 江上議員は、選挙管理委員会による大村知事リコール署名簿の調査に関する補正予算の専決処分についての質疑の中で、「市長は、応援団どころか中心人物であることがはっきりした」などと河村市長を批判しました。これは、河村市長がリコール運動の中心人物の一人であることを指摘したものであって、河村市長が署名の偽造に加担したかのような発言はしていません。ところが、大村議員は、「あたかも市長が署名の偽造に加担したかのような趣旨の発言は、市長の政治姿勢に対し、侮辱、もしくは名誉毀損になりかねない発言」だとして、議長に議事録の精査を求めたのです。

江上議員の質問に対する大村光子議員の発言
【大村議員】先ほど江上議員の発言におきまして、河村市長が署名の偽造に加担したかのような、河村市長が中心人物であるとのことが明らかになったとの発言がありました。
 あたかも、市長が署名の偽造に加担したかのような趣旨の発言は、市長の政治姿勢に対し、侮辱もしくは名誉棄損になりかねない発言であり、議長に置かれましては議事録を精査したうえで、しかるべき措置をお取り計らいたくようお願いいたします。

委員会でも慎重に審査

 この発言をめぐって、その後の総務環境委員会が混乱。議案の質疑が進まなくなったので、3月1日、大村議員を参考人として同委員会に招致し、発言の真意をただしました。大村議員は、江上議員の発言のどの部分に「あたかも市長が署名の偽造に加担したかのような趣旨の発言」があったのか問われても、何ら示すことができず、「江上議員の発言の全体を通じて感じた」と繰り返すばかりでした。
 発言全体が市長に対する「侮辱もしくは名誉毀損になりかねない」とされれば、名古屋市議会が、リコール運動への河村市長の関与や不正署名問題での河村市長の政治的責任を問うことなどできなくなります。大村議員の発言は、「自由闊達な議論を行うべき議会に対する重大な侵害行為」です。

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