2021年11月議会
田口一登議員の個人質問①高坂小学校の統廃合はやめよ(2021年11月26日)
「丁寧な説明(教育長)」をほごにする高坂小学校の統廃合はやめよ
田口一登議員
高坂学区の住民や保護者への説明会を再度開催する意思はあるか
【田口議員】高
坂小学校をしまだ小学校に統合する計画案、いわゆる個別プランを審議していた「子どもいきいき学校づくり推進審議会」は7月16日、答申を出しました。答申には、「配慮事項」が添付され、その中では今後の説明・協議について、「保護者や地域の方々の中に様々な意見があることを十分に踏まえつつ、取り組まれたい」と指摘されています。「様々な意見」とは、統合に反対する意見が少なくないということです。
この答申を受けて教育委員会は10月、高坂・しまだの両学区の住民および保護者を対象に説明会を開催しました。
私が傍聴した高坂学区の住民を対象にした説明会では、参加者から、「コロナ感染への対応に集中しなければならないときに、統合の話を進めるのはナンセンス」「高坂小は敷地が四角で平なのに、どうして立地条件の悪い小学校に行かなければならないのか」「児童は重たいタブレットも持って通っている。長い距離を重いランドセルを背負って通うのがどれだけ大変か、児童と一緒に歩いて話を聞いてほしい」など、統合への批判や疑問の声が続出。紋切り型の回答に終始する教育委員会に、「同じことを繰り返すな」などと参加者の怒りが爆発し、収拾がつかない事態となりました。
高坂の保護者を対象にした説明会でも、批判や疑問の意見がほとんどだったそうです。
小学校がなくなる高坂学区の住民や保護者の理解は得られておらず、今回の説明会をもって、住民や保護者に説明を尽くしたとは到底言えません。教育委員会は説明会で、今年度中に統合を決定するというスケジュールを示したが、「住民の理解を得て進める」という6月定例会での教育長の私への答弁を反故にするつもりですか。
教育長、高坂学区の住民や保護者を対象にした説明会を再度開催すべきと考えますが、その意思があるのか、お答えください。
再度の説明会を開催する予定はない(教育長)
【教育長】審議会からの答申を受けた後、それぞれの学区の住民や保護者を対象に、合計で8回の説明会を開催した。統合に関して様々な意見・質問をいただいており、説明会に参加していない人を含む全ての人に、教育委員会の考え方がわかる文書を作成、周知する。高坂学区では、児童及び未就学児の全ての保護者に文書を配布し、町内会を通じ地域にも配布したい。説明会でのアンケートで個別連絡を求めた人、メ-ルや手紙等で質問した人にはそれぞれ個別に対応している。
今後、再度の説明会を開催する予定はない。引き続き、意見や質問に丁寧に対応しながら、関係する皆様の理解を得て取り組みが進められるよう努める。
予定がないなら予定を立てよ。やらないということは「丁寧に協議を重ねる」という答弁をほごにする行為だ(再質問)
【田口議員】「再度の説明会を開催する予定はない」のなら、今からでも予定を立てていただきたい。
教育長は、「関係する皆様の理解を得て取り組みが進められるよう努める」と答弁されました。だったら再度、説明会を開く必要があるのではないでしょうか。文書の配布や個別の対応はやったらいいと思いますが、教育委員会からの一方通行のやり方では理解が深まらないと思います。
教育長は6月定例会では、「丁寧に協議を重ね」ると答弁されています。協議を重ねるというのは、説明会を繰り返し開くということではなかったのですか。
教育長、説明会を再度開催する予定はないということは、「丁寧に協議を重ね」るという自らの答弁を、反故にすることではありませんか。
教育委員会の考え方を説明する文書を作成し、周知する(教育長)
【教育長】様々な意見・質問には、教育委員会の考え方を説明する文書を作成し、周知していく。再度の説明会を開催する予定はしていない。意見・質問には丁寧に答えながら、理解を得て進められるよう努める。
強引に、一方的に統合を決定することはまかりならない(意見)
【田口議員】「丁寧に協議を重ね」ると答弁しておきながら、1回の協議で打ち切る。こういうやり方は丁寧とは言いません。強引と言うのです。今後、再度の説明会も開かず、教育委員会が一方的に統合を決定することはまかりならない、ということを申し上げておきます。
キーワード:子どもと教育、環境と防災、まちづくり、田口かずと