後期高齢者医療広域連合議会 2022年7月臨時会 議案に反対の討論(さいとう愛子議員・2022年7月19日)

高齢者に大きな負担を強いるうえ、被保険者や医療機関に丁寧な周知・広報とならない補正予算案は認められません
               さいとう愛子議員

【さいとう議員】この議案は、今年10月から始まる窓口負担の見直しに向け、周知広報のための送付費用の予算措置の専決処分に対する承認案件です。

負担割合を変える大改悪
 後期高齢者医療保険の制度は、2008年4月1日から始まりましたが、今回、15年目にして初めて、負担割合を変えるという大きな制度改正となります。

丁寧な周知・広報が行われていない
 全国広域連合協議会は、今年6月1日の厚生労働大臣への要望書の第1項目目に「窓口負担割合の見直しに関しては、被保険者や医療機関に十分配慮する必要があることから、国による丁寧な説明及び周知・広報を行うこと」との要望を行っています。しかし、丁寧な周知・広報が行われているとは思えません。
厚労省の都合で、十分な配慮もなく丁寧な説明も周知・広報もなく進められている
 去年8月の定例会においてリーフレット等を送付する費用などの増額補正の議決がされていたにもかかわらず、厚生労働省の方針が変更され、リーフレット等の送付は行わず、減額補正が行われまし被保険者た。
 厚生労働省作成のポスター等の送付については、説明があったように、当初予算へ計上できず、その後、6月になって、厚生労働省から指示があり、今回の専決処分の議案となりました。
 厚労省の都合で、被保険者や医療機関に十分な配慮もせず、丁寧な説明も、周知・広報もなく、専決処分で進められているのではないですか。

1カ月前にしか負担増がわからない
 愛知県では、約102万人ののうち、23万から24万人が2割負担の対象となると聞きました。被保険者のうち、現役並所得以外の方は約91パーセントとのことですので、1割負担の方のうち、だいたい4人に1人強の方が2割負担の対象となることになります。実施前、1カ月ほどしか周知の期間がない中で、高齢の方が、10月からの新しい保険証を持ってお医者さんに行き、窓口で2倍の支払いを求められたら、多くの方が驚かれるのではないでしょうか。医療機関からは「物価高、年金減、コロナの心配に加えて、さらに医者にかかりにくくなり、窓口が大混乱します。」との声を聞きました。

今まで以上の負担を強いることには反対
 高齢者に今まで以上の負担を強いるうえに、被保険者や医療機関に対し、丁寧な周知・広報とならない、この承認第2号の議案は認められません。
 以上の理由で、反対を表明し、討論を終わります。

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