日本共産党名古屋市議団 市政アンケート 中間集計報告
日本共産党名古屋市議団は今年7月下旬から市政アンケートにとりくみました。アンケート用紙約60万部を市内全域に無作為に配布するとともに、市議団のホームページ上にも回答欄を設けました。10月末までに1万通を超す回答が寄せられています。ご協力いただいた市民のみなさんに、心から感謝いたします。市政・国政へのご意見や日本共産党への期待・要望などたくさんの意見が寄せられており、今後の議会活動・市政改革に生かす決意です。
アンケートは現在も連日、返信されてきていますが、このうち9,137通の中間集計の概要をご紹介します。
若い世代からの回答率が過去最高
総数は前回2020年(14663件)にはまだとどいていませんが、WEB回答の増加にともない、回答者に占める若い世代の比率(30代以下21.8%)は過去最高となりました。
「まん中世代」を含む50代以下でみても、アンケートを重ねるごとにその比率は着実に増え、過去最高の45.4%に達しています。
「(暮らし向きが)悪くなった」が大幅に増加
コロナ禍以前とくらべて、暮らし向きが「悪くなった」「やや悪くなった」と答えた方が合計すると58.3%となり、前回から大幅に増えました。一方、「良くなった」「多少良くなった」の合計はわずか3.2%で前回の半分以下です。
物価高騰が大打撃に
その理由について、「仕事の時間数が減り給料が減り、生活が厳しくなった」(20代)、「物価高騰による家計圧迫が凄まじい」(20代)、「収入が減ったが、物価は上がった。 家にいる時間が増え、光熱費が上がった」(30代)、「物価の高騰のわりに、給与は変わらず。社会保険は上昇しているので手取りは低下」(20代)など、物価高騰を訴える声が目立ちました。
コロナ禍や物価高に対して、必要な施策については「保健所などの人員増を中心とした体制強化。 生活必需品の消費税減税(その分贅沢品や富裕層へは課税強化)、輸入依存を減らすために食糧自給率の向上に努める」(50代)など、保健所・医療体制の強化や消費税減税を求める声が多数でした。ほかに、「物価高をカバーできる、しっかりと実感できる金額での賃上げ」(20代)、「物価高に対しては、最低賃金を上げる等」(20代)、「物価高については、貴党の主張である『消費税の5%への引き下げ」に賛同します。防衛費を倍増する莫大なお金があるなら、まずは国民の日々の暮らしを守っていただきたいです」(30代)等々の声が寄せられています。
河村市政の評価「不満」が「満足」を上回る
現在の名古屋市政について評価は、「(満足・不満足の)どちらとも言えない」が全体の4割近くを占めました。
「満足」と答えた人の合計は25.1%。一方、「不満」と答えた人の合計は33.9%で、「不満」が「満足」を上回っています。「満足」派は2018年の市政アンケート以来3回連続で減少し、その差は拡大。また、年齢が高くなるほど「不満」が多くなる傾向です。
回答理由については、「介護保険料、国民健康保険料が高い」(60代)、「駅前の開発とか天守閣木造とか、栄の開発とか、そういうところにお金使うのでなくて、子ども達の給食費をただにするとか、図書館の建て替えとか、敬老パスの回数制限なくしてほしい」(60代)、「戦争により滅失した後に復元された今の名古屋城を今更、木造建築するのは反対。河村市長の個人的な思想は自由であるが、市長という全体の奉仕者としての立場を堅持してもらいたい」(30代)などの声が寄せられています。
市政に望むこと 物価高騰下 負担軽減求める声上位に
43項目の施策から「市政に望むこと」を5つ以内で選択する設問です。トップは「議員報酬1450万円の引き下げ」で回答者の41.8%が選択しました。世代別でみても、10代を除くすべての世代で1位。今回新たに追加した選択肢「政務活動費支出内容のインターネット公開」も、20~60代の各世代で10位以内に入りました。
10代が市政に一番望んでいるのは「給付型奨学金制度の拡大」(40.6%)。20~40代でも各世代で10位以内でした。
全体の第2位は「子どもの貧困や児童虐待への対策」で35.7%。10代(8位)を除くすべての世代で5位以内に入りました。
全体の第3位は「国民健康保険料の値下げ」で34.2%。20代~70代の各世代で5位以内。特に20代は2位35.4%、30代は3位30.1%と、若い世代で要望が高いのが特徴です。
全体4位は「医療体制の充実」33.3%。すべての世代で10位以内に入りました。
全体5位は「介護保険料・利用料の軽減」で30.8%。60代以上で要望が高い項目です。
今回、子育て世代を中心に大幅に順位を上げたのが「学校給食の無償化」です。全体でも6位28.8%でした。(10代前回24位→今回7位、20代8位→3位、30代4位→2位、40代8位→4位、50代21位→10位)。
「敬老パスの利用回数制限の撤廃」は交付対象の60~80代の各世代でそれぞれ20%を超えました。
大型開発関連では「名古屋城天守閣の木造化推進」は全体37位(7.1%)。「名古屋駅周辺開発」も全体41位(4.6%)といずれも下位でした。
河村市長の政治姿勢についてききました
「愛知県知事リコール不正署名」事件への河村市長の対応についてどう思いますか?
「責任をとるべき」が42.0%、「今のままでよい」33.3%、「その他」17.2%でした。
「その他」には、「まずはどの程度関わっていたのか、その関わりがどの程度の責任問題なのか知りたいです」(50代)、「責任を取った上で、21年の市会リコールを同様の不正があったのでないか追求すべき」(30代)などの意見がありました。
東京オリンピック選手に対する「金メダル(噛み)事件」等への河村市長の対応についてどう思いますか?
「今のままでよい」が35.2%、「責任をとるべき」が31.1%、「その他」26.3%でした。
「その他」の主な意見は「本人同士が納得していればそれで良い」(40代)「キチンと本人に対して謝罪をして受け入れて頂けたのならそれでいいのではありませんか?」(60代)でした。
自由記述欄に寄せられた若い世代の声の一部を紹介します
●私のような貧乏家庭出身者は大学に通うのに借金をしなければ行けません。入学金を払うのにも借金、生活費を賄うにも借金です。奨学金が原因で晩婚化が進んでいるのに政府は対策をしようとしない。なぜ大学で勉強を頑張ったのに社会人一年目から借金を背負わなければいけないのか私は疑問に思う。 利子奨学金は意味が分からない。国が本気で取り組むべき事案。野党が本気をだして言わなければずっとこの現状は変わらないと思う。(10代)
●普通の会社員は、手取りが16万円前後です。そこには交通費が入っているので最終的な手取りは15万円前後となります。 最近は働き方改革などで残業もできずお金も貯まりません。 ボーナスが入っても、毎月のマイナス分を補う事しかできず、副業も禁止なので生活が本当に苦しくて趣味活動も断念しています。 (20代)
●統一教会の実態が明らかになってきて政治がここまで腐敗していることに改めて不安を覚えました。野党連携して共産党にはこれからも頑張っていただきたいです。 (20代)
●若者にとって現在の環境は生きづらい。子どもを産むと自分達の暮らしができない、給与は上がらず物価が上がる等、政治への期待感が薄まっている。期待できるよう、日本を誇らしく思える様に生きやすい世の中にしてほしい。(20代)●低所得者層への減税をもっと推し進めて欲しい。共産党の公約は理想的であり、本当にこうなったらどれほどいい国になるだろうと思うと同時に、あまりにも理想的すぎて、無理に決まってるという気持ちが起こってしまう。ただ、現実との折り合いをどうにかつけながらも、常に高い理想を掲げながら、日本の古臭さをなんとか維持しようとする自民党に向かっていって欲しい。(20代)
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