個人質問(11月25日)さいとう愛子議員

スクールランチ利用率は51% 昼食の無い生徒も

中学校も全員制給食に転換を

 さいとう愛子議員は25日の名古屋市議会本会議で、中学校のスクールランチを、小学校で実施している全員制給食に転換するよう求めました。名古屋市の中学校は愛知県内で唯一、全員制給食を実施しておらず(1校を除く)、生徒持参の弁当とスクールランチの選択制を採用しています。

政令市の半数以上が全員制給食を実施

 さいとう議員は、スクールランチの利用率は51%に留まる一方、利用していない生徒全員が弁当を持参しているわけではないと指摘。具体例(コラム参照)をあげて、昼食を食べない生徒の存在に対する、市の認識をただしました。
 教育長は「当該生徒の保護者と連絡を取り、その日の昼食を食べられるよう、個別に対応している。経済的な理由であれば就学援助につなげる」と述べました。
 さいとう議員は、「コロナ禍や物価高騰で家計がひっ迫し、子どもの食事にも影響が及んでいる。少なくとも学校にいるときは、栄養バランスの取れた食事を誰一人欠かすことのないよう、全員制給食に移行すべきだ」と力説。政令市の半数以上がすでに全員制給食に移行しており、見通しすらないのは名古屋を含め3市しかない現状についても、市の姿勢を厳しく批判しました。

全生徒・全保護者を対象に意向調査すべき

 その上で、さいとう議員は、《(中学校に進学後は)毎日弁当持参になって、とても憂鬱。働く母が多い中、負担が大きい。小学校のような給食にしてほしい》など、党市議団のアンケートに寄せられた保護者の声を紹介。スクールランチの利用率の低さにも触れ、「市が生徒に行なっているアンケートの対象を、全生徒・全保護者に広げ、調査する必要があるのではないか」と提起しました。

アンケート対象の拡大を検討する(局長)

 これに対し教育長は、「スクールランチの喫食率が低い状況は課題と認識している。原因は不登校生徒の増加や新型コロナの影響が考えられるが、正確には分からない。生徒・保護者の意向をより詳しく知るために、アンケートの対象拡大を検討していきたい」と前向きの答弁をしました。

高齢者の社会参加に不可欠 補聴器の購入助成 創設急げ

 さいとう議員はこの日、加齢性難聴者に必需品の補聴器の購入助成の創設も求めました。
 最新の研究では、補聴器の早期活用により高齢者の日常生活、周囲とのコミュニケーションが相当程度、維持・改善されることがわかっています。
 しかし補聴器の価格は片耳で数万円から数十万円と高額で購入を躊躇する人が少なくありません。
 そのため、東京都の4つの特別区で10万円補助が行われるなど、独自に助成する自治体が全国114市町村(10月末現在)に広がっています。
 さいとう議員は、「高齢者と社会とのつながりが薄れる前に、購入助成を開始すべきだ」と提案。
 健康福祉局長は「総合的な判断が必要」などと述べましたが、補聴器については「会話が聞き取りにくくなったときに、はっきりと聞くための機器。適切な使用で聴力の補正は可能」と認めました。
 さいとう議員は、市の次期「はつらつ長寿プラン」に、「加齢性難聴への対策」をはっきり位置づけ、早期に補聴器購入助成制度を創設するよう、重ねて求めました。
 

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