「敬老パス制度変更後の影響調査結果」
  利用回数制限による影響は6人に1人

対象交通拡大と回数制限

 敬老パスは、2022年2月から「私鉄・民間バスへの利用拡大」と同時に「730回の利用回数制限」が導入されました。
 日本共産党は、地域による利用格差をなくすため、対象交通の拡大は市民の強い要望として求めてきました。
 市長は対象交通拡大による事業費増を理由に、2021年3月、730回の利用回数制限を導入する条例を提出し、日本共産党以外のすべての会派が賛成。日本共産党は、「回数制限は高齢者の利用抑制につながる」「コロナ禍で利用が7割減の今、制限ではなく利用促進策を打つべき」と反対しました。

利用回数上限設定で高齢者は利用控え 外出控え

 12月19日、財政福祉委員会で、利用交通拡大と利用制限が始まった半年間のデータと8~9月に実施された65歳以上の市民アンケートの結果が報告され、岡田議員が質疑を行いました。

回数制限の影響は少なくない

 市は、「利用状況に大きな変化はない」「『外出を控えている、交付を受けない、利用を減らす』など影響があると回答したのは利用を減らすなど影響があると答えたのは5.2%」だったと説明しました。
 岡田議員は「利用から6か月経過時点の回答にすでに『利用回数を気にする』との回答が11.2%あり、利用を減らしたとの回答とあわせると16.4%の人、6人に1人が回数制限による影響が出ている。」「利用回数制限による高齢者への影響はシビアだ」と指摘しました。

制限必要のない人に影響

また、「外出を控える、減らしている」と回答した人は85歳以上、75~79歳以上が最も多いことが明らかになりました。「730回の上限に達する可能性の低い高齢者が利用抑制しています。多数回利用者の利用を抑えるつもりが、そうではない高齢者の利用を抑制する結果となったのは問題だと質しました。
 市は、「行動への影響も一定見られるため、過度な利用の萎縮が生じないように環境つくりを続ける」「今後も利用者アンケートを継続して丁寧に説明していく」と答弁しました。 

市民の声が市長選の争点に  公約「乗り継ぎ一回」守れ

2020年8月、年金者組合等の団体中心に「利用制限の撤回求める」2万3000超える署名が市長に提出されました。世論をうけて、翌2021年市長選挙で河村市長は「乗り換えカウント1回」を公約。委員会では、市から「実現に必要な予算は7000万円。8か月を要す」ことも明らかにしました。市議団は、市民の声にこたえ、まずは公約の早期実施を求め、利用回数見直しも求めていきます。

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