個人質問(3月3日)岡田ゆき子議員

「障害者控除」の適用範囲は見直しへ

準ねたきりの高齢者を税法上の「障害者」と認めない名古屋市を質す

 3月3日の本会議質問で、岡田ゆき子議員は、65歳以上の高齢者が受けることが出来る、税法上の「障害者控除」の認定基準について質問しました。

国基準の控除対象者が名古屋ではダメ

 厚生労働省は、20年前に通知を出し、65歳以上の高齢者で、身体障害者手帳(3~6級)に準ずる「準ねたきり」の方については、市町村長が認定すれば、障害者控除が受けられると市町村に示していました。
 ところが、名古屋市は、「寝たきり状態」でなければ障害者控除は認定をしないと判断してきました。

県下の9割以上の市町村で控除認定

 障害者控除の対象範囲の問題は、愛知県社会保障推進協議会が、名古屋市も含めた県下の全市町村と懇談し、制度の拡充を繰り返し申し入れてきました。
 その結果、県下54の市町村のうち、50市町村で「準ねたきり」を控除対象者に認定するようになりました。
 岡田議員は、厚労省の通知を示しながら、県下のひろがりも具体的に示して「名古屋市も対象者を広げるべき」とただしました。

「国の通知や他都市の状況見て検討」

 健康福祉局長は、「国の通知や他都市の状況を見ながら、他に『障害者』となるケースがないか確認していく」と見直しを検討する内容の答弁を行いました。
 今後、対象者の見直しに向けての議論が健康福祉局内で行われることになります。
 20年間動かなかった基準が、市民の運動と日本共産党の議会論戦で前進します。

生活支援型訪問サービスの確保を

 岡田議員は、人員基準など緩和した生活援助型訪問サービスが人材不足等でサービスを断る事態を告発。低い報酬単価の見直しを求めました。

介護報酬見直し等を検討する

 健康福祉局長は「介護人材の不足、とりわけ訪問介護員については、他の介護サービスと比べて特に不足している状況が続いており、その解消に向け、引き続き取り組む必要がある」「介護報酬の見直しについては、第9期介護保険事業計画を策定する中で検討していく」と答弁しました。 

介護サービス利用料の独自軽減制度が必要

 岡田議員は、経済的に苦しい高齢者が介護サービスの必要があっても、利用料負担が重くてサービス利用を諦めることがないよう、市独自の利用料減免制度の創設を求めました。
 健康福祉局長は「必要な措置を講ずるよう国に対し要望している」との答弁にとどまりました。

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