6月22日 議案質疑 みつなか美由紀議員
物価高騰対応支援 学校給食費の一部補助にとどまらず無償化を
6月22日の本会議で、みつなか美由紀議員が一般会計補正予算(学校給食費に係る物価高騰対応支援)について議案質疑を行いました。
今回の補正予算は、物価高騰の中でも保護者負担を増額せずに現在の給食の水準を維持するため、高騰する食材費の支援に必要な経費を増額するものです。
コロナ禍が始まった2020年度の食料品の消費者物価指数を基準に、11%の上昇分を2023年度当初予算に計上されていました。しかし、さらなる物価上昇が見込まれることから、物価上昇分を17%に改め支援額を増額しました。小学校給食一食264円に対して29円(当初予算)から45円に、中学校スクールランチ一食あたり320円に対して36円(当初予算)を55円に増額しています。今回の補正予算は保護者負担を増やさないという点で評価できるものです。
全額補助は検討しなかったのか
みつなか議員は、「国の地方創生臨時交付金を活用して期限を切ってでも(市の)全額負担とすることは検討しなかったのか」と質問しました。
これに対し、教育長は明確な回答を避け、食材費は保護者負担という制度設計にもとづき、保護者負担を増やすことなく現在の給食の水準を維持するために、国の地方創生臨時交付金を活用して提案したものだと説明しました。
学校給食費の全額補助は可能
しかし、政府の事務次官通知では、学校給食法の規定は経費の負担区分をあきらかにしたものであって給食費の補助を禁止する意図ではないとなっています。日本共産党の国会質問でも給食費の無償が可能であることを質問すると当時の文科大臣は「そのように理解されるところだと思います」と答弁しています。全国で給食費の無償化がひろがり、6月には学校給食の無償化を求める市民のみなさんが名古屋市に署名を提出しました。 みつなか議員は「物価高騰対策として、名古屋市でも給食費の全額補助を期限を区切って限定的であっても実施するべきではないか」と河村たかし市長に求めました。
河村市長は「金持ち優遇になる」「経済的にお困りの保護者の方には就学援助制度を利用することによりすでに無償としている」とこれまでの答弁をくりかえしました。
学校給食費の無償化を
市長の答弁に、みつなか議員は6月5日に行われた市民と教育委員会との懇談で寄せられた「就学援助は受けることに引け目を感じたり抵抗のある方もいる」「家計が大変だから勇気を出して申請したが援助の対象外だといわれすごく情けない思いをした」などの声を紹介し、「就学援助では(給食費)無償の家庭と(給食費の)保護者負担の家庭との分断がうまれることを指摘しました。
最後に、物価高騰の中での経済的な負担を軽減するとともに、すべての子どもの教育を受ける権利を保障するために、小学校給食の無償化に向けて検討をすることを求めました。
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