名古屋港管理組合議会  みつなか美由紀議員(3月26日)

港の管理に指定管理者制度を拡大
       名管は港湾管理者の役割果たせるのか

 名古屋港管理組合議会が3月26日から28日に開催されました。みつなか美由紀議員は、「名古屋港管理組合港湾施設条例の一部改正」について質問しました。

指定管理者制度の対象を拡大

 今回提案された条例改正では「さらなる港湾管理の効率化に向けて、在来ふ頭関連施設の管理運営業務についても指定管理者制度を活用できるようにするものです。対象となる施設はコンテナ貨物を除く在来貨物を担うふ頭関連施設です。
 みつなか議員の質問に組合は「指定管理者制度を導入することで、民の柔軟かつ機動的な対応力が発揮されることが期待され、利用者の利便性と効率性の向上が図ることができる」と答えています。

指定管理者の選定方法は

 港湾管理は専門的で特殊な業務です。みつなか議員は指定管理者の募集・選定の方法について質問しました。名古屋港管理組合では、2024年度に選定委員会を設置し、11月の名港議会で議決を経て決定していくとの説明がありました。あわせて、外貿コンテナふ頭、フェリーふ頭等の管理運営の十分な経験がある「名古屋港埠頭(株)」が指定管理者として有力な候補者だと会社名を挙げました。
 みつなか議員は「指定管理者に指定する業者の想定があり、条例を変えることは順序がちがう」と指摘しました。

港湾管理者の役割が弱まらないか

 港湾法では、過去に国家によって港湾が戦争に利用されてしまったことを踏まえて、港湾管理を国ではなく地方公共団体に担わせることになりました。みつなか議員は「港湾管理者の業務として、「港湾施設を良好な状態に維持すること」と港湾法に明記されている、港湾施設の管理運営は港湾管理者の本業を指定管理者に丸ごとゆだねてしまうのではなく、管理組合が直接しっかり担うべきではないか」と認識を尋ねました。
 指定管理者が担う業務は、港湾施設の設置目的に合った日常的な施設の維持業務であり、港湾計画の作成・港湾施設の建設・防災などはこれまで同様組合が担っていくと説明がありました。また、港湾施設の公平・公正な利用を意識して、名古屋港の管理運営に努めるとの答えがありました。
みつなか議員は「指定管理者制度のさらなる拡大には多くの問題があり、ひきつづき議論をしていく」と質問をしめくくりました。

名古屋港で風力発電

 名古屋港では、風力発電について民間事業者の意見を聞き、事業方法を検討することを計画しています。
 みつなか議員は「風力発電に限らず、他の自然エネルギーの活用や二酸化炭素を吸収する藻場や緑化への取り組みも検討するよう要望しました。

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