自衛艦「ちよだ」の名古屋港入港に抗議
海上自衛隊の横須賀を母港とする潜水艦救難艦「ちよだ」が、7月5日から7日の3日間、名古屋港に入港することが明らかになりました。当市議団は、27日、田口一登団長、みつなか美由紀議員(名古屋港管理組合議会議員)が名古屋港管理組合を訪れ、党県議団とともに抗議の申し入れを行いました。
「ちよだ」は潜水艦の軍事作戦をサポートする艦艇であり、2019年10月にはオーストラリア海軍主催の西太平洋潜水艦救難訓練を、アメリカ、シンガポール、大韓民国、マレーシアとともに行っています。岸田首相は、日米首脳会談で、日米両国を「グローバルパートナー」と位置づけ、国防・安全保障の面で途切れることなく連携するという共同声明を発表しました。首相がすすめるアメリカと一体の大軍拡がすすめられれば、日本の自衛隊が米軍の指揮のもと戦争に参加するということが現実となります。このような情勢の中での自衛隊艦艇の入港は、市民や港湾労働者の不安をかきたて、名古屋港の軍事利用を既成事実化するものであり、戦争放棄を定めた日本国憲法のもとで商業港である名古屋港への自衛隊艦船の入港は容認できません。申し入れで市議団は、入港に抗議し、「自衛隊艦船の名古屋港入港を拒否すること」「日本国憲法を遵守し、憲法9条をあらゆる港湾行政に貫き生かすこと」を求めました。
特別公開は自衛隊員募集につながるのではないか
今回の入港目的は、乗組員の休養、物資補給、広報活動です。しかし、広報活動では一般公開とは別に、より自衛隊に関心を持つ市民を対象とした特別公開も行われることになっています。 市議団は特別公開について「実態として入隊希望者を対象に実施するものではないか」と指摘しました。港営部長は「湾内で自衛隊の隊員募集などは行わないように要請しているが、船内までは確認できない」と答えました。
市議団は、ガーデンふ頭を軍艦の一般公開に利用させず、隊員募集など、乗組員の休養・補給以外の目的での港湾施設の使用を認めないよう要望しました。