財政福祉委員会 請願審査 田口一登員(2024年9月3日)

 マイナ保険証を保有していないすべての方に
   いまの保険証と同様の資格確認書が自動送付

保険証存続請願は審査打ち切り
 今年12月1日で新規発行が終了する健康保険証の存続を求める意見書の提出を求めて、愛知県社会保障推進協議会などから提出されていた請願は、9月3日の財政福祉委員会で「審査打ち切り」になりました。

マイナ保険証で受診困難  申請すれば資格書を交付 
 市健康福祉局は「今年12月2日以降は、マイナ保険証を保有していない方すべてに申請によらず資格確認書を交付する」としています。
 名古屋市の現在の国民健康保険証は来年7月末まで使えます。田口一登議員は、同委員会での請願審査で質問し、健康福祉局は「来年7月に資格確認書を郵送する」と答えました。有効期間は、現行の国保証と同じく1年更新です。資格確認書の様式は、現在と同じ2つ折りのカード型。「資格確認書」という名称になるだけで、記載事項は現在の保険証と同じであることも明らかになりました。
 また、マイナ保険証を保有していても、認知症高齢者や重症者、車いすの利用者がカードリーダーで資格確認することは容易ではありません。請願審査で、健康福祉局は、「マイナ保険証では受診が困難な高齢者や障害者が資格確認書の交付を求めた場合、申請すれば交付は可能。交付後は1年ごとに自動更新」と答えました。だったら今まで通りの保険証を交付すればいいのではないでしょうか。

マイナ保険証のごり押しやめよ
 マイナ保険証の利用率は、7月単月で11%で、国民の9割近くが利用していません。私は、「マイナ保険証を使いたい人は使えばよくて、現行の健康保険証を廃止する必要はない。マイナ保険証のごり押しはやめさせ、現行の健康保険証を残すよう、国に求めるべき」と主張し、請願の採択を求めました。

 

    インボイス廃止を求める請願は不採択に

 民商から提出された「消費税のインボイス制度を廃止することを求める意見書提出」請願は、不採択になりました。

田口議員が採択求める
 昨年10月から岸田政権が導入したインボイス制度によって、小規模事業やフリーランスの人たちは、納税業者になれば新たな消費税負担を強いられ、免税業者のままだと値引きや取り引き排除などを強いられています。約59万人分の反対署名を国に提出した「インボイス制度を考えるフリーランスの会」が実施した実態調査では、インボイス登録事業者の6割超が消費税や事務負担の費用を価格に転嫁できず、「(売り上げや貯蓄など)身を削って補填」しています。未登録の事業者では、値引きや発注量の減少、取り引きからの排除などにあった事業者が約45%にのぼっています
 田口議員はこうした実態を示して、「税制で商売がつぶれるようなことがあってはならない。インボイス廃止を国に求めよ」と請願の採択を主張しました。  

   

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