9月19日 9月定例会 田口 一登議員の議案外質疑 

天白区相生山の道路 折衷案は道路廃止を棚上げ
田口議員「折衷案撤回し、速やかに計画廃止を」

 田口一登議員は、9月19日の市議会本会議で、天白区相生山の道路(弥富相生山線)の折衷案について質問しました。

本会議で質問

 2010年から工事が中断している弥富相生山線をめぐって、名古屋市は、未整備区間(約180m)をつなぐ折衷案の検討をすすめています。折衷案は「道路の開通」と「道路計画の廃止」を折衷させようというものです。
 田口議員は、「折衷案は、弥富相生山線の都市計画の存続を前提にした道路なのか、それとも道路計画を廃止した上での園路なのか」と質問。緑政土木局長は、「道路か園路か」の明言は避け、「都市計画審議会に諮ることのできる案を現時点では持ち合わせていない」と答弁しました。折衷案は、道路計画を廃止した上での園路ではないということです。

都市計画弥富相生山線の整備区間(赤線)

市長「折衷案をつくった上で都計審にかけて道路廃止」

 折衷案の検討は、道路計画を存続させたままで進めることになります。これは、速やかに都市計画審議会に道路廃止を諮問するという河村市長の方針と矛盾します。
 田口議員は、「市長は道路事業廃止という方針を棚上げするのか。折衷案は撤回したらどうか」と市長の姿勢をただしました。これにたいして河村市長は、「私は全然変わっていない」「折衷案の成案をつくることをまずやる。その上で、早く都計審にかけて道路を廃止せよと、私は言っている」と答弁しました。

繋げば一般車を通す道路に

 しかし、道路計画を存続させたまま、折衷案として道路をつなぐとどうなるか。相生学区(天白区)で開かれた意見聴取会で、学区の委員から「『緊急車両だけ通す』といっていても、道路をつなげば、一般の車へとだんだん広がっていくんじゃないか」という声が出ました。田口議員は、「都市計画は残っているので、繋げてしまえば、一般車を通す方向にいってしまう」と指摘しました。
 河村市長は、道路事業廃止を表明して以降、一度も地元に足を運んでいません。重大な決断をしながら、自らの言葉で住民の理解と合意を得ようとしない。方針をぶち上げて、あとは役所任せ。「これでは行政の長としての責任が問われる」と、田口議員は厳しく指摘しました。
 田口議員は、折衷案は撤回し、速やかに弥富相生山線の都市計画を廃止することを求めました。       

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