日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2007年6月7日発行

靖国DVD 学校に持ち込むな
日本共産党市議団が教育長に申し入れる

日本の侵略戦争を「日本の自衛、アジア解放のための戦争だった」と描く日本青年会議所の“靖国DVD”アニメを使った「近現代史教育プログラム」(右図)が、文部科学省の調査・研究委託事業として学校に持ち込まれようとしている問題で、日本共産党名古屋市議団は、6月7日、持ち込みを認めないよう教育長に申し入れを行いました。

わしの恵子市議団長らが、「歴史の事実をゆがめたものであり、文科省の委託事業の認可取り消しを政府に求めよ」と要請。 対応した岡田教育長は「教育委員会には数多くの教材が紹介されてくる。指導要領にもとづいた教育を行い、こうした特殊なものは使っていないと思う」と答えました。

この申し入れには八田ひろ子前参院議員も参加しました。

 

2007年6月7日

名古屋市教育委員会教育長 岡田 大 様

日本青年会議所作成のアニメ「誇り」を
教材とした教育事業についての申入れ

日本共産党名古屋市議団
団長 わしの恵子

日本青年会議所が作成したアニメーション(DVD)「誇り」が、文部科学省の研究委託事業「新教育システム開発プログラム」に採用され、このDVDを教材とした教育事業が全国で実行されようとしています。

このアニメーションは、女子高校生が過去から来た青年と靖国神社に行って日本の戦争の話を聞くストーリーで、日本の戦争が「自衛のための戦争」「アジアの人々を白人から解放」するための戦争だったと語り、加害の事実には触れず、日本人の戦争への反省は「GHQによる洗脳」の結果と説明しています。またDVDには靖国神社が印刷されているなど、靖国神社の戦争観そのものとなっています。

「日本やドイツがおこした戦争は、不正義の侵略戦争であった」との認識は、戦後の国際政治の出発点であり、日本もそのことを認め国際社会に仲間入りしました。戦後50年の村山談話は、「植民地支配と侵略」により、アジア諸国に「多大の損害と苦痛」を与えたことへの「痛切な反省」を表明しています。また、1982年の官房長官談話は、「日本の政府は、過去の日本とアジアの問題について、学校教育でどう取り組むかの基準を持っている」と述べ、過去の戦争の反省の上に立って学校教育にあたっても、その精神を尊重するとしています。日本青年会議所作成のDVDは、このような国際社会と日本の根本原則に反するものであり、このDVDを使った教育プログラムを普及することや学校教育で使用することはあってはならないことです。

日本青年会議所などの動きはけっして偶然ではありません。安倍首相は憲法改定を明言し、「愛国心」などの徳目を立法化した「新教育基本法」を制定し、今国会では教育三法の改悪を強行しようとしています。このような政府の動きとあわせ、「日本会議」などの日本の戦争を肯定する「靖国派の価値観」をもつ人たちの動きが強まっています。

よって以下の点について強く申し入れます。

  1. 日本青年会議所作成のDVDを使った教育事業が市内において行われているかどうか実態調査を行うこと。
  2. 同DVDを使った教育事業を学校教育に持ち込まないこと。
  3. 文部科学省に対し「新教育システム開発プログラム」を委託事業から外すよう求めること。

 

自衛隊による違憲・違法の国民監視活動
名古屋市内の動向も監視

日本共産党の志位和夫委員長が発表した自衛隊の内部文書で、名古屋市内の動向も情報収集されていたことが判明しました。監視報告の一部を紹介します。

・2004年1月16日「有事法制反対ピースアクション(N50系)関係者16人は、名古屋市内(栄三越前)で、「陸自先遣隊派兵、断固KG。軍隊で平和は創れない」等と記載したビラをHIしながら「MAJをイラクに派遣すべきでない。イラク人が欲しいのは軍隊ではなく医療や平和だ」等と訴えた。

・2004年2月25日「平和と暮らしを守る守山総行動実行委員会」(P系)は、名古屋市内(守山区役所〜守山Sta正門前)で、関係者52人を集めて「平和と暮らしを守る2・25守山総行動」と称し、「イラク派兵反対、憲法改悪を許すな。3・20全国総行動を成功させよう」等と訴えながら行進した。(守山Sta正門前の駐車場で流れ解散となりKG等なし。)」