日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2007年11月2日発行

11月1日 財政福祉委員会 わしの恵子議員

「障害者の補装具の独自助成を」請願が不採択

与党議員が切実な要求に反対する

障害児の父母などから出された「障害者の補装具に負担軽減を求める請願」は与党議員の反対で不採択になりました。障害者自立支援法によって、障害者の姿勢を保つための椅子などの補装具は一定の所得以上は全額自己負担になり、また、双子の兄弟で障害を持った場合、同じ補装具をつくる軽減策もなくなりました。福祉サービスと補装具では利用者負担の上限額が別々で、障害者(児)には重い負担になっています。

わしの議員は「国が軽減措置をとらないのなら、市が独自に行うように」と主張。市は、「国が軽減制度をつくるべきだ。子どもの補装具については軽減を検討する」と答えました。

守山市民病院で安心して出産を

守山市民病院関連の請願も、一部保留と不採択になりました。守山区は出生率も高い人口増加地域ですが、同病院では入院分娩を来年3月末で廃止する計画が出されています。産科医師の不足により体制がぎりぎりで、東市民病院などへの集約化を進めるためです。しかし守山市民病院では昨年175件の分娩があるなかで、区内には他に診療所3カ所(29床)と助産所8カ所しかありません。

わしの議員は「正常分娩の妊婦が東市民病院や城北病院に集中したら、ハイリスクの患者に対応できなくなるではないか」「守山市民病院で助産師が正常分娩に対応できるようにして医師の負担軽減を」と、同病院での分娩継続を求めました。

市立病院整備基本計画の見直し今こそ

「市立病院整備基本計画の見直し」について、わしの議員は「災害医療活動拠点としての維持・充実を公職者会や民生委員が求めている」と採択を求めましたが、市は「名古屋医療圏では病床が過剰であり、計画を見直す状況にない」としました。

採決で、守山区選出の公明党と民主党の議員は「中途半端な整備ではなく整備計画推進を」と不採択にしました。

後期高齢者医療制度「中止で混乱」

「後期高齢者医療制度の中止・撤回の意見書」請願で、市は「中止するとよけい混乱する」と答弁し、不採択になりました。

また「保険料の独自軽減を求める請願」で市は「広域連合議会で決める」と答え、市独自の軽減策を行わない態度をとり、採決で与党議員が反対しました。

財政福祉委員会(2007年11月1日)での請願審査の結果

請願名(請願者) 請願項目 結果 各会派の態度
補装具の利用者負担の市独自軽減を求める請願(瑞穂区住民) 1 市独自の負担軽減を
2 福祉サービス、自立支援医療と補装具を同時利用したときの負担軽減を
3 20歳未満利用者の負担軽減を
不採択
精神障害者の医療費助成を求める請願(名古屋市精神障害者家族会連合会) 1 精神障害者保健福祉手帳2級所持者を障害者医療費助成制度の対象者に 保留  
安心して守山市民病院で赤ちゃんを産めるよう求める請願(安心して守山市民病院でお産をしたいママの会) 1 守山市民病院の産科の分娩入院廃止をやめる
2 守山市民病院の医師と助産師の体制充実
不採択
守山市民病院の縮小再編計画の見直しと充実を求める請願(地域医療を考え守山市民病院を守る会) 1 守山市民病院の縮小再編計画の再検討 不採択
2 同病院を災害医療活動拠点と位置づけ整備を
3 同病院の救急医療体制の充実
保留  
後期高齢者医療制度の中止・撤回を求める請願(介護の充実を求める会愛知連絡会) 1 後期高齢者医療制度中止・撤回の意見書を 不採択
後期高齢者医療制度の保険料負担軽減措置を求める請願(愛知県社会保障推進協議会) 1 保険料負担について国保制度並みの軽減措置を市独自に実施を 不採択
後期高齢者医療制度に関する請願(愛知県民主医療機関連合会) 1 後期高齢者の負担軽減のために、国の財政負担割合を引き上げるよう要請する 保留  
保険でより良い歯科医療の実現を求める意見書提出の陳情(「保険でより良い歯科医療を」愛知連絡会) 1 患者の窓口負担を軽減
2 診療報酬を改善
3 安全で普及している歯科技術に保険適用を
聞き
置く
 

○:採択●:不採択▲:うちきり
共:日本共産党 民:民主党 自:自民党 公:公明党 名:名古屋市会自民党