11月議会 議案外質問 江上博之議員
「裏金」問題で市長を追及
認識の甘さを反省し徹底した全容解明を
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11月28日、江上博之議員は本会議質問に立ち、市長の姿勢をただしました。
江上議員は、10月に区役所などを中心に発覚した、いわゆる「裏金」問題について、市長の責任を追及しました。
不十分な調査で「裏金なし」と断定
松原市長は、昨年9月議会で、岐阜県庁のような「裏金」の存在はないか質問された際、「岐阜県のような不適切な事例はない」と答弁しました。その根拠は、市職員による地下鉄券売機での釣銭着服事件を受けて昨年4月に行った金銭出納事務の調査であり、それ以上の調査は必要ないとしていました。
しかしこの調査は、現金と金銭出納簿と照合する調査であり、裏金の存在を調査したものではありません。江上議員は「裏金問題が出て、『一体名古屋市は何をやっているんだ。高い税金を取っておきながらひどい』と市民の皆さんは怒っている。不十分な調査をもとに、『裏金はない』と言い切ったところに、市長自身の裏金問題に対する認識の甘さがあったのではないか」と市長にただしました。
これに対して松原市長は「市民皆様の信頼を大きく損なうこととなり、まことに申し訳なく、心よりお詫び申し上げる」「昨年4月の調査は、結果として不十分なものであり、不適正な会計処理に対する認識が十分でなかったといわざるを得ない」と謝罪しました。
区役所だけでなく全庁的調査を
今回の裏金問題の発覚をうけ、市は外部委員会を設置するとともに市の内部調査チームを発足させ調査にあたることを決めました。江上議員は「結論を急ぐのではなく、真相を徹底的に明らかにし、その背景、理由をしっかり調査するべきだ」ともとめました。また内部調査について「調査チームの編成も区役所の調査にだけに目を向けるのではなく、全庁的に調査すべきだ」と主張しました。
後期高齢者医療制度
市独自に減免制度の継続を
来年4月からの後期高齢者医療制度の導入によって、現在本人の保険料負担がない方でも、新たに保険料負担がうまれます。
その一つは、社会保険の扶養家族になっている場合で、20,000人の市民が対象となりますが、国民の批判を受けて、国は保険料徴収を凍結するとしています。もう一つは、名古屋市の国民健康保険加入者のうち、市独自の75歳減免制度によって負担がない場合で、55,000人の方が対象となりますが、市は「独自に減免するのは制度的に困難」としています。
江上議員は「新たに保険料負担がうまれる場合の二つの例は、ほとんど年金額が変わらない、あるいは、同居家族の収入から見ると高いほうの方が負担がない、という矛盾が生じる。制度そのものを中止すべきだが、制度を実施するなら、75歳減免で保険料負担のない方に対し、市として、実質上減免制度を維持する必要があるがどうか」と求めました。
これに対して健康福祉局長は「市が実質的に負担軽減を図ることは他の市町村の被保険者との間に新たな不公平が生ずる」と答え、独自の軽減策を否定しました。江上議員は「国保加入者と社保の扶養家族とで、負担増となる市民の間にこそ『新たな不公平』がある。独自軽減は、いまある制度の事実上の継続であり、当然だ」と市長に強くせまりました。由をしっかり調査するべきだ」ともとめました。また内部調査について「調査チームの編成も区役所の調査にだけに目を向けるのではなく、全庁的に調査すべきだ」と主張しました。