日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2008年2月26日発行

2月議会 議案質疑(2月26日) くれまつ順子議員

守山スポーツセンター
建設・運営すべて「民間まかせ」でいいのか

質問に立つくれまつ議員

3億円を超す契約については議会の議決が必要なことから、守山スポーツセンターの契約について、くれまつ順子議員が本会議質疑に立ちました。

営利企業に72億円、23年間の契約

2010年度完成予定の守山スポーツセンター(守山区竜泉寺)は、整備・運営を日立グループの守山エス・アンド・エスと23年間にわたり72億円で契約することになります。

今回の入札は当初は二者でしたが、途中で一者が辞退、落札率は99.7%です。くれまつ議員は「事実上の随意契約ではないか。一般競争入札で一者となった場合は成立しないが、公平な入札といえるのか」とただしました。

教育長は、「政府調達協定が適用されるので一者でも有効だ」と答えました。

契約した守山エス・アンド・エスの概要
住所:中区栄3丁目17−12

代表企業 (株)日立製作所(東京都)
構成員
( )は本社所在地
(株)佐藤総合計画(東京都)・(株)塩浜工業(福井県)・(株)日立ビルシステム(東京都)・セントラルスポーツ(株)(東京都)・(株)日本水泳振興会(東京都)

安上がりで安全は大丈夫?

くれまつ議員は、「PFI方式で市の負担が削減できるというが、私の調べでは市が直接実施した場合と比べて維持管理運営費が3億円も高く、建設費が7億円も安くなる。PFIでは安全性チェックが甘くなるのではないか」と質問。教育長は、「外部アドバイザーによる確実な監督指導を行う」などと答えました。

地元説明会や要望の反映を

くれまつ議員は、「施設を運営する(株)日本水泳振興会は、選定委員会の評価では、『実績が少ない上に、事業遂行上のリスクウェイトが大きい』『提案された運営スタッフ体制では・・・地元との連携などは容易でない』とまで書かれている。こういうところに20年間も運営を委ねることになる。地元とどのように連携を取るのか。住民の要望や意見をの取り入れ市民の声が運営に反映できるのか」と質問しました。

教育長は、「利用者満足度調査や利用者懇談会を行う」などと答えました。

PFI事業
公共施設等の設計・建設、運営、維持管理を民間の資金や経営能力、技術力などを活用して行う事業。

施設の概要

建設地 名古屋市守山区竜泉寺二丁目地内
構造 地上3階、鉄骨鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造
建築面積 4,252.75平方メートル
延床面積 9,667.49平方メートル
建ぺい率 42.96%
容積率 98.41%
主な施設 第1競技場(1,606.11平方メートル、観覧席1287席)、第2競技場(626.07平方メートル、観覧席106席)、軽運動室、トレーニング室、屋内温水プール、会議室(多目的室)、駐車場(一般150台、障がい者用3台、バス2台)
民間提案 リラクゼーションルーム(74.36平方メートル)フットサルコート(25×15m、1面)

 

大型店規制
住民合意のない「かけ込み出店」認めるな

質問に立つくれまつ議員

くれまつ議員は、準工業地域における床面積1万平方メートル超の大規模集客施設の立地を制限する条例案の制定について質問しました。

商店街の衰退やまちの空洞化が深刻になり、昨年、都市計画法などが見直され、第2種・準住居、工業地域では1万平方メートルを超える大型店は原則禁止になりました。今回の条例では市独自に準工業地域も対象とし、大型店の出店抑制を図る内容としています。

くれまつ議員は、南区の住友電工跡地での大型店と巨大マンションの計画について、「条例の主旨を前倒しして、条例施行前でも住民の合意がなければ出店を認めないように」と迫りました。

住宅都市局長は、「条例施行までは規制できない。事業者には市の趣旨を理解してもらい、周辺環境に影響ないように協力を求める」と答弁しました。