2月議会 本会議・代表質問(3月4日) わしの恵子議員
ムダな事業より、暮らし優先の市政を
4日に行われた、わしの恵子議員の代表質問を紹介します。
増税や社会保険の負担増だけでなく、原油高騰で牛乳などの生活必需品や電気・ガス料金も値上げが計画され、暮らしは大変さを増しています。
わしの恵子議員は、「貧困と格差の拡大のなかで、市民の暮らしに目を向け生活向上につながる予算にせよ」、と市長をただしました。
市税減免制度をまもり、後期高齢者医療制度は中止を
市税減免制度の見直しが提案されています。わしの議員は、「個人市民税の減免から65歳以上の要件がなくなり、減免を受けていた63,000人の内40,000人がはずされる」と指摘し、減免の継続を求めました。
後期高齢者医療制度については、医療費削減のために高齢者を差別する世界にも例がない「姥捨て保険」であり、衆議院で野党4党が同制度の撤回法案を提出したことを紹介して中止を求めました。
市長は、「世代間の不公平をなくし安定した制度への改革だ」として、いずれも拒否しました。
通院費無料は中3まで拡大を、保育料を値上げするな
子ども医療費無料制度では通院医療費を中学3年生まで拡充することや、2回から5回になる妊婦無料健診では無料回数の更なる拡充を求めました。保育料の平均3%の値上げは「子育てするなら名古屋で」との理念に逆行し、やめよとただしました。
市長は「多額の財政負担を伴う。財政状況を見極めながら検討。保育料の値上げは、多様な保育ニーズへの対応に必要」と答えました。
温暖化防止2010年目標は達成するか
名古屋市の2010年におけるCO2排出量の削減目標は10%(1990年比)ですが、2005年には2.6%も増加しています。名古屋市は家庭や店舗等が増えていると強調しますが、大口排出者の工場や自動車、オフィス等の対策こそが必要です。そういう中で松原市長は2010年の目標達成を無視して、いきなり2050年をめざして世界に誇れる環境首都なごやの実現を図るとしています。わしの議員は「すでに2.6%も増えているのに2010年目標が達成できるのか」とただしました。
広小路ルネサンスについては、「バス以外の自動車を規制するトランジットモール化の計画から大幅に変更した。都心部から自動車を減らすことがCO2削減等で大切だが、現行計画では温暖化防止に効果が期待できない」と指摘しました。
市長は「10%削減は達成しなければならない」「広小路ルネサンスはCO2削減を考えるきっかけに」と答えました。
道路特定財源の見直しを
わしの議員は、道路特定財源について「市は暫定税率廃止で200億円も財源が減るというが、都市高速道路などのムダをやめて、道路にも暮らしにも使えるように一般財源化を国に求めよ」と、市長に要求。
市長は「整備が必要な道路は約53km。概ね4,000億円が必要で道路特定財源の配分拡充を求めている」と答えました。
不要不急の大型公共事業の見直しを
わしの議員は、約890億円の徳山ダム連絡導水路の建設計画は水も足りており不要だと批判。名古屋城本丸御殿復元については「依然として厳しい財政状況」というのなら、市民合意が熟し、財政の健全化が進んだときに行えばよい、と指摘しました。
市長は「少雨化による渇水が懸念」「屈指の名城として再生したい」と答えました。
裏金問題に対する市長の責任は
裏金発覚から5ヶ月、調査のたびに金額が膨れ上がり2億円を超えました。市長は予算説明で、職員に責任を押し付け、自らの処分は不問。管理監督責任についても何の反省もありません。わしの議員は「市長は責任をどう認識しているのか」と追及しました。
市長は「トップとしての責任を痛感。給料をカットする。外郭団体の調査も検討する」と答えました。
その他、市バス運転手への威圧的指導の実態や、自衛隊第10師団による小銃を携行した徒歩行進訓練についてただしました。
市民の気持ちがわからない市長だ
最後に、わしの議員は「市長は高齢者の痛みに心を寄せず、役人の答弁に徹して、全く温かみがない」と、厳しく批判しました。