08年2月定例会を終えての声明
2008年3月19日
日本共産党名古屋市会議員団
一、2月定例会が閉会しました。
今議会で党市議団は、市民負担増と市民犠牲を強化する一般会計予算など32議案に反対、その他53議案は賛成しました。
一、党市議団は政務調査費の全面公開の条例案を提出しました。
わが党は政務調査費について「領収書は1円から」「帳簿も全面公開」との条例を提案しました。しかし、民主・自民・公明の与党はこれに反対し、「1万円以上」の領収書公開を説明もないまま条例改正しました。このような与党の姿勢に対し市民から強烈な批判がわき起こり、与党は3年後の見直しを言わざるを得ない状況に追い込まれています。わが党は今後も政務調査費の全面公開にむけて全力で奮闘します。
一、企業団体献金を受けない住民の立場を貫く党として論陣を張ってきました。
わが党は、子ども医療費無料制度のさらなる拡充や市民税減免での65歳以上要件の継続、後期高齢者医療制度の中止など市政が福祉増進の役割を果たすことを強く求めました。生活保護の副教材費が未支給だった問題で、「来年度から職権で支給」と具体的改善を約束させました。大型店や巨大マンションの進出に独自の規制を求め、CO2削減では大企業の排出削減目標を問い、部分肉冷蔵庫問題の不明朗な補助金支出を追及するなど、市民の立場で市政をただしてきました。
一、党市議団は、市民の切実な願いを実現するために予算組み替え案を提出しました。
審議の中で、松原市長は市民の生活に思いを寄せず、構造改革路線を続ける国の言いなりに予算編成を行っていることが明らかになりました。わが党の組み替え案では、不要不急の施策を見直して一般財源33億円を生み出し、保育料などの公共料金の値上げ中止や、子ども医療費で通院も中学校卒業まで無料化などを提起しました。また、大型公共事業を中心にした投資的経費の削減で市債227億円を削減し、将来にツケを回す債務負担行為をとりやめるようにしています。
反対討論では、予算案が貧困をさらに広げる負担増をすすめるものであり、都市高速道路などのむだな道路づくりや、名古屋城本丸御殿の復元などの不要不急の事業を批判しました。さらに、陽子線がん治療施設の270億円もの債務負担行為など、借金を減らしたかのように見せる事業遂行の手法や名古屋食肉公社による部分肉冷蔵庫借り上げに関する不明朗な補助金支出をあげて反対しました。
広小路ルネサンスについて市長が2010年にこだわってすすめようとした責任があると指摘しました。裏金問題ではトップダウンの予算編成など市長の市政運営そのものが問題と指摘し、市長給与の削減条例に賛成しました。
以上
広小路ルネサンス構想について
日本共産党はこう考えます
日本共産党は名古屋のメインストリートである広小路通りの賑わいを創出することは必要と考えます。また、歩行者、自転車と路線バスのみを通行可とする「トランジットモール」化は、都心への過度な自動車の流入を抑制するという地球温暖化防止の観点からも意義があると考えます。
現状は市の広小路ルネサンス構想や「車線減・歩道拡幅」の計画が十分な市民合意を得ておらず、もっと市民の議論が必要です。2010年にこだわって拙速にすすめるべきではありません。
「車線減・歩道拡幅」の社会実験は、賑わいの効果や交通への影響を検証するものであり、議論するための客観的なデータが得られるため反対しません。