日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2008年5月21日発行

日本共産党名古屋市議団が
自衛隊機部品落下事故・空中給油機事故で市長に申し入れ
またも事故隠し、空中給油機は撤去を

5月21日、日本共産党名古屋市会議員団と党愛知県委員会は、あいつぐ自衛隊機の事故について、原因究明と飛行中止、空中給油機の撤去を求める申入れを松原市長に行いました。

名古屋市もC130事故では空自に申し入れた

5月16日に発生し20日に報道されたC130輸送機の車輪格納用ドアの緩衝材落下事故については、名古屋市は同日中に航空自衛隊小牧基地指令に申し入れ、「緩衝材が市街地に落下した可能性が考えられ、非常に憂慮する」として原因究明と再発防止を求めたことがわかりました。

3月6日に発生し5月21日まで報道されなかった空中給油機事故については、市は「基地内の事故」を理由に申し入れはしないと表明しました。

名古屋市も報道されて初めて知る
相変わらぬ自衛隊の事故隠し

市は、「いずれの事故も報道されてはじめて知った」と答え、イージス艦の事故同様に防衛省・自衛隊の事故隠しの体質が露わになりました。

参加者は「市は名高裁のイラク派兵違憲判決を踏まえて行動を」と発言。うめはら紀美子議員は、「本市上空は空自が日常的に飛行訓練する。事故が起きたのは基地内でも、名古屋市は住民の安全を守る立場を堅持して、防衛省にものを言うべきだ」などと強く要望しました。

航空自衛隊小牧基地での軍用機事故についての申し入れ(要約)

航空自衛隊小牧基地で再びC130H輸送機の部品落下事故が起き、さらに本日の報道によると同基地配備の空中給油機が損傷する事故がおきました。

航空自衛隊小牧基地第1輸送隊所属のC130H輸送機1機は、今月16日に訓練中に同機の部品が落下する事故を起こしていたことが19日の報道で明らかになりました。落下部品は、同基地の報告によると同機右主脚ドア緩衝材長さ約2・8m、重さ310g、直径17ミリで、着陸後の午後2時45分頃に行われた飛行点検で発見されたとされています。また脱落した経路は、小牧基地の約4km東から飛行場の間と推定されていると同基地は説明していますが、事故原因等の詳細は不明です。

さらに重大なことは、国内で初めて、同基地に配備されたKC767空中給油・輸送機の1号機が、配備後6日目の3月5日に、同基地整備格納庫での検査中、「翼の前縁部にあり着陸時に使う『内側スラット』が突然、左右同時に下がり、ちょうど上に向かって開いていたエンジンのカバーとぶつかり、両翼とも双方が壊れ」、飛行できなくなっている事故を起こしたことです。同機の説明書に欠陥があり、隊員教育すらしないまま、配備・飛行試験訓練を強行し、事故につながる危険な状況をつくりだしたことは、昨年10月31日の名古屋空港での整備点検・テスト飛行中の航空自衛隊F2支援戦闘機の重大事故を想起させます。同機のこうした事故は構造自体に問題のある、「欠陥機」との疑念を抱かせます。また、こうした重大事故を発生から今日まで隠し続けた同基地の責任は重大であり、基地を管理する能力と基地の存在そのものが問われます。 ・・・(略)・・・

こうした状況を踏まえて、以下の点について貴職に要請します。

一、自衛隊に対して原因究明と整備点検、安全飛行の在り方、教育など再発防止策を明らかにするよう求め、周辺住民への説明会を開催させること。

二、一が実施されるまでC130H輸送機の飛行を中止し、KC767空中給油・輸送機2機の配備、飛行試験をただちに中止し、撤去するよう求めること。

三、名古屋空港周辺自治体をはじめとする愛知県の上空での軍事訓練・演習を行わないよう求めること。

四、自衛隊の事故や犯罪などの情報について関係自治体と周辺住民に直ちに情報を公表するよう求めること。

以上