9月議会 議案質疑（9月18日） 田口かずと議員
振甫（千種区）・大井（中区）・天白（天白区）
子どもたちの夏の楽しみを奪うな
冷水プールの廃止をやめよ
質問する田口議員
子どもに大好評のプール
【市民からの手紙】
「（天白プールは）さびれてしまって、もう廃止でもよいか、という状況とはまったく違います。真夏の太陽ギラギラのもと、数人の仲間で自転車に乗ってやってくる小・中学生たち。幼児連れの若いパパ・ママ。ときにはおじいちゃん、おばあちゃんが、お孫さんと楽しそうに水遊び。みんな歩いてきて、汗をいっぱいかいた後、冷たいプールの中に歓声をあげて飛び込んでいきます。天白プールは、低料金で、何より徒歩や自転車で、子どもだけでも行ける身近さがよいのだと思います。地域の中に、子どもたちが安心して体いっぱい使って遊べる施設を残しておくことは、とても大切なことではないでしょうか」
田口議員は利用者からの手紙（上囲み）を紹介し、「冷水プールは子どもたちに非常に人気の高い施設であり、冷水プールの廃止は『子育てするなら名古屋で』という名古屋市のやることではない」と厳しく批判。「老朽化、利用者数の減少、温水プールがある」という廃止理由はいずれも成り立たないことを明らかにして追及しました。
劣化状況の調査もせず「老朽化で廃止」
施設の老朽化について「来年度から使用できないほどボロボロで危険な状態なのか。築後30年以上経過しているが、冷水プールの施設の劣化状況について、詳細な調査を行なっているのか」とただしました。教育長は「詳細な調査はしてない。30年が老朽化の目安」と答えました。
最近は利用者が増加
3つの冷水プールの利用者数は、10年前からみると、少子化の影響などで減少していますが、最近は持ち直し、むしろ増加傾向です。田口議員は「利用者数の減少を廃止の理由にあげることには道理がない」と追及しました。教育長は「10年間でみれば減少している」と答弁しました。
温水プールでは代わりにならない
2004年度を最後に廃止された西区の児玉プールと緑区の緑プールも、区内にスポーツセンターの温水プールがあることが、廃止の理由の一つでした。田口議員は、冷水プールが廃止される前の2004年度と2007年度の温水プールの利用者数を示し、「冷水プールを利用していた人たちは、温水プールを利用していない。行き場所を失っただけ」と指摘しました。教育長は「施設面では代替機能をはたしている」と答えました。
大型事業のほうがプールより大事なのか
田口議員は、「財政が厳しいといいながら、名古屋城の本丸御殿の復元など大型プロジェクトはどんどん進めている。冷水プールを存続させることより、本丸御殿の復元などの方が大切だと考えているのか」と追及しました。市長は「名古屋城本丸御殿の復元は必要不可欠な事業」と答えました。
市長の姿勢が問われる問題だ
田口議員は、「冷水プールの廃止は、大型プロジェクトには湯水のように税金を投入する一方で、子どもたちの楽しみには冷水をあびせる。市長の姿勢が問われる問題だ」と厳しく指摘し、冷水プールの廃止をしないよう求めました。