日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2008年11月11日発行

11月11日 財政福祉委員会 わしの恵子副委員長・くれまつ順子議員

請願審査
「介護保険料引下げ」は黒字見込むも「保留」
第2期の自立支援計画案―急速に増えるホームレスに対応を

財政福祉委員会では請願・陳情の審査と「第2期名古屋市ホームレスの自立支援等に関する実施計画(案)」についての所管事務調査が行われ、くれまつ議員が質問しました。

健康福祉局は07年度決算で、介護保険の黒字(保険料で22億円)を保険料値上げの抑制に使うとの認識を示しています。くれまつ議員の「08年度の状況は」との質問に、「07年度と同様の状況」と答えました。

一部報道(10月23日付「中日」)では、国が追加経済対策の中に、介護報酬引き上げに伴い保険料が急激にアップするのを避けるために、1200億円規模の基金を創設し、保険料上昇分を補填する方針であるとの報道がされました。この件の質問には、「国に問い合わせても明確でない。介護報酬を3%上げれば、普通は保険料も3%上がる」と答えるにとどまりました。くれまつ議員は保険料引き下げへの努力を求めました。

派遣社員首切りで若者もホームレスに

04年7月から来年3月までの「第1期名古屋市ホームレスの自立の支援等に関する実施計画」を受け継ぐ、第2期計画案が策定中です。当初5年間とされていた緊急一時宿泊施設「名城公園宿泊所」(シェルター)の5年延長などが盛り込まれています。

くれまつ議員は計画(案)について、「昨年1月のホームレス調査に基づいており、最近の派遣社員首切りによるホームレス増加の状況に対応していない。党市議団の先月の調査では笹島寮に空きが5名しかなく急増し、24才の若者もいた」と実態を示し、施設不足や就労支援にいっそうの対応を求めました。

 

財政福祉委員会(2008年11月11日)での請願審査の結果(いずれも新規のもの)

  請願者 請願・陳情項目 結果 各会派の態度
平成20年
請願第17号
障害者施策の充実をすすめる会 1,現行の市直営の作業所を引き続き直営で存続させること

不採択
2,障害者自立支援法の抜本見直し、市として民間施設への補助金の充実 不採択
3,現行の直営施設の機能を有効活用し必要な施策を国に働きかけること 不採択
4,自己選択・自己決定ができず契約になじまない障害者の施策を整備する 保留
5(1)親亡き後、障害者の状況にあった施策につなげるために措置の実施期間に準ずる第三者機関をつくること 不採択
  (2)緊急一時的保護施設を設置すること 不採択
  (3)高齢者施策等につなげるシステムの具体化を図ること 保留
6,障害認定区分の主治医の意見書において、専門医のいない知的障害者についての対応を検討すること 不採択
7,新体系事業で、常時介護の必要な生活介護事業の対象者と就労経験等が必要な就労継続支援A・B事業の対象者との狭間にある障害者の事業を検討すること 不採択
平成20年
請願第18号
介護の充実を求める会愛知連絡会 1,以下の意見書を国に提出を
(1)介護サービス給付費の国庫負担を当面25%から30%に引き上げること

不採択
(2)介護報酬を大幅に引き上げること 不採択
(3)介護労働者の労働条件改善、人材確保を図ること 不採択
(4)後期高齢者医療制度を廃止すること 打切り(共産は打切りに反対)
2,特別養護老人ホーム等の基盤整備を進め、待機者の解消を図ること 保留
3,第4期介護保険事業計画の策定では、介護保険料を引き下げること 保留
平成20年
陳情第14号
あいち在宅福祉サービス事業者懇談会 1,平成21年度の介護保険制度の改正において、低所得者層の負担増にも配慮しつつ、介護報酬を引き上げること 聞き置く
平成20年
陳情第15号
茶屋町内会 1,陸上設置型の火葬場の現計画を見直し、海上設置型の火葬船に計画を変更すること 聞き置く
平成20年
陳情第17号
NPO名古屋市腎友会 1,市に院内感染地域支援ネットワークを設置すること
2,肺炎球菌ワクチンの予防接種について、市として助成すること
3,新型インフルエンザについて、市が具体的な対策を示すこと。国に、高齢者、透析患者、入院患者が早急に予防接種できるように要望すること
聞き置く

○:採択 ●:不採択 共:日本共産党 民:民主党 自:自民党 公:公明党 名:名古屋市会自民党