日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2008年12月17日発行

12月16日 教育子ども委員会 かとう典子議員

学校給食費月300円値上げ
「子どもの貧困」に拍車をかける
保護者負担増は許されない

12月16日の教育子ども委員会では、小学校の給食費と中学校スクールランチの値上げなどについての所管事務調査が行われました。

不況の今、給食費値上げでいいのか

保護者負担による給食費は、食材費の実費となっています。当局の説明によれば、2000年の前回改定時に比べて主食(パン・お米・めん類)、牛乳が高くなり、おかずに使える金額が少なくなっている上に、昨今の食材高騰によって安い食材のメニューへの変更などを余儀なくされており、アンケートでも給食費の値上げを「やむをえない」とする保護者が8〜9割であることから、来年4月から小学校給食で月額300円、中学校スクールランチで1食30円の値上げを実施するとのことです。

かとう議員は「子どもの貧困が言われる中で、給食費の値上げを負担に感じる家庭も少なくなく、2人、3人と子どもがいればなおさら負担は大きい。多彩でよい食材を確保することは必要だが、不況で雇用が不安定な今この時期の値上げは許されない」と主張しました。

就学援助後退で給食費滞納児童数も増加

また、給食費が払えず滞納する家庭への対応についてただすと、当局は「困難な家庭には就学援助をすすめるなどしている」と答弁。かとう議員は、「2006年度に就学援助の準要保護基準を切り下げたことで、援助が受けられなくなった家庭も多い。こうした中で滞納も増えているのではないか」と追及すると、05年度に106人だった給食費滞納児童が、06年度122人、07年度154人と増加していることが明らかになりました。

かとう議員は「今でも困難な家庭があるのに、値上げはすべきでない」として食材費の高騰に対しては、一般会計からの支出も含めて対応するよう求めました。

小学校給食費 値上げ案

  現行(円) 改定案(円) 改定差額(円) 改定率(%)
月額給食費 3,500 3,800 300 8.57
1食単価 合計 前回改定後
(2000年度)
現行 改定後 17.93
209.24 209.24 227.17
内訳 主食 46.34 50.47 50.47 0
牛乳 37.59 43.02 43.02 0
おかず 125.31 115.75 133.68 17.93

中学校スクールランチ 値上げ案

  現行(円) 改定案(円) 改定差額(円) 改定率(%)
1食単価 合計 前回改定後
(2000年度)
現行 改定後 30 12.00
250 250 280
内訳 主食 55.71 59.17 59.17 0
おかず 194.29 190.83 220.83 30