6月定例会・個人質問(6月25日)くれまつ順子議員
深刻な子どもの貧困
働いてもなお貧困なひとり親家庭…
ひとり親手当の「3年打ち切り」の見直しを
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くれまつ議員は、6月25日、本会議質問でひとり親家庭への支援、守山スポーツセンターなどについて質問しました。
不況の中、親の低収入が子どもたちにさまざまな影響を与えています。名古屋市の「ひとり親家庭の生活実態調査では、母子家庭の平均収入は227万円、一般家庭の4割という低収入です。くれまつ議員は「市の調査では母子家庭の母親の87%が仕事についている。日本のひとり親家庭の就労率はOECD24カ国の中で4番目と高いのに、子どもの貧困率もまた、2番目と高い。日本の母子家庭の母親は、働いているけれど、一般家庭の4割しか収入がないワーキングプアだ」として、市長の認識をただしました。
続いてくれまつ議員は「手当から就労による自立へ」という国の方針にそって、06年から市のひとり親家庭への手当を3年で打ち切るように改悪し、対象者が3分の1に減らされたことを指摘し、「これでは、働いても苦しいひとり親家庭をますます苦しめるものではないか」として3年に限定せず継続して支給するように求めました。
市長は「パートのダブルなど必死で働いているお母さんを応援したい。国の就労支援がいいかわからないが、総合的に支援したい」とこたえましたが、子ども青少年局長は「市の手当は激変期の不安軽減のため」として支給期間を見直す考えがないと答弁しました。
くれまつ議員は「手当3年打ち切りは、シングルマザーの現実を見ていない」と再度市長に見直しを求めたところ、市長は「なんとか応援したいが、独自手当は政令市では名古屋だけ。頭には入れておく」と答弁しました。
また父子家庭に児童扶養手当と同額を支給する独自の制度創設を求めました。
高校入学準備金の要件緩和の検討を約束
高校入学準備金制度は、経済的理由により就学が困難な方へ、高校入学時の費用を貸与する市独自の制度です。今回の補正予算で対象者数を160人に倍増しましたが、前年所得が基準のため所得激減に対応できません。くれまつ議員が「解雇・失業などの場合は、現時点の経済状況で判断すべき」と求めたところ、教育長は改善の検討を約束しました。
また、くれまつ議員は義務教育における就学援助制度を高校生にも拡大するよう提案しました。
守山スポーツセンター
あいつぐ不正工事 PFIでいいのか?
くい工事やり直しの現場
守山スポーツセンターは、日立を代表者とするSPC守山エスアンドエス(株)によりPFI方式で行われています。3月から基礎工事が始まりましたが、市民の告発によってくい打ちの不正工事が明らかになり、くい工事がやり直されています。
くれまつ議員が「昨年2月の定例会で、教育長は『PFIでも、市がモニタリングを行い、外部アドバイザーによる監督指導を行うから安全性が確保できる』と答えた。なぜ不正を発見・是正できなかったのか」とただすと、教育長は「施工会社の管理監督が不十分であったが、市のモニタリングにも改善が必要」との認識をしめしました。
くれまつ議員は「PFIは安くて質の高いサービスが得られるというが、現実は違う。見直しが必要ではないか」と指摘しました。