日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2009年8月5日発行

8月4日 教育子ども委員会 かとう典子議員

放課後子どもプランモデル事業
9月実施を断念し委託方法を変更

営利企業では、子どもの福祉は守られない

8月4日の教育子ども委員会では、放課後子どもプランモデル事業についての所管事務調査が行われ、実施状況と今後の方針について当局より報告がありました。

4月からモデル事業が実施されている8校では、1日当たりの参加児童数は、昨年同時期のトワイライトスクール参加児童数を下回っています。かとう議員は「参加者数が減ってきているのは、学童保育とトワイライトの2つの事業を一本化するという事業そのものの問題点が原因ではないか」と指摘しました。

今回の一部見直しの主な点は、これまで運営を外郭団体の教育スポーツ振興事業団に一括して委託していた点を、プロポーザル方式に変更。運営指導者も校長OBなど教職経験者に限定していた点を、単に「教育的識見を有す」にしました。

また、これらの変更のため、未実施の8学区の9月実施を断念して3学期が始まる1月実施とし、学区も地域の希望で選定するとしています。

かとう議員は「教職経験者の枠を外すというが、モデル事業推進委員会で議論になったのは、教育だけでなく福祉関係者なども入れるべきではないか、ということだったはず。子どもに接するプロなのだから、なんらかの資格は必要」「委託先も、法人格を有する団体なら何でもいいということなら、社会福祉法人やNPO法人だけでなく、株式会社も含まれてしまう。子どもの福祉に営利企業はそぐわない。非営利団体に限るべきだ」と指摘しました。当局は「委託内容は決まっているので、この事業の中で営利活動ができるわけではない」と答えました。

またかとう議員は「モデル事業検討中も学童保育の助成拡充は必要。モデル事業と同様に学童保育も月5000円程度で利用できるように助成を増やすべき」と求めました。

モデル事業の実施状況

区分 09年度 08年度トワイライトスクール1日あたり参加児童数
在籍児童数 登録児童数 1日あたり参加児童数 うち選択事業登録児童数
東区 砂田橋小 236 109 25 39.3 41.3
中村区 牧野小 312 172 3 21.9 23.9
中区 大須小 204 80 7 12.4 17.9
瑞穂区 弥富小 715 369 20 56.8 61.7
熱田区 高蔵小 303 210 17 47.2 53.1
南区 笠寺小 467 219 20 31.2 43.5
守山区 天子田小 393 192 21 45.3 61.2
緑区 南陵小 252 104 14 28.7 26.4
平均 360 182 15.9 35.4 41.1

一日あたり参加児童数は、各年度4〜6月の平均

モデル事業実施内容の変更点

  現行 変更後
学区選定 学校・地域等の状況を判断し、市が選定 地域の希望により、市が選定
契約方法 8校を一括して、市が随意契約 ・競争性のある随意契約(プロポーザル方式)
・小学校区単位で設置する選定委員会の意見を受けて、市が締結
運営主体 (財)名古屋市教育スポーツ振興事業団 法人格を有する団体
運営指導者の資格 教職経験者 教育的識見を有し、地域・学校と十分連携・調整を図り事業を円滑に行うことができる者