日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2009年8月24日発行

党市議団が申し入れ
米イージス艦入港に抗議、非核証明求めよ

米第7艦隊所属のイージス艦チョーシンが8月24日から28日までの5日間、名古屋港弥富ふ頭7号岸壁に停泊します。判明したのは直前の21日。党市議団は24日、名古屋港管理組合に抗議・申し入れを行い、チョーシンからの非核証明書の提出や米軍人の監督等を要望しました。申し入れに先だって、弥富ふ頭での抗議行動に参加しました。

 

米軍艦チョーシンの名古屋港入港に対する抗議と緊急申し入れ

2009年8月24日

名古屋港管理組合管理者
神田真秋様

日本共産党名古屋市会議員団
団長 わしの恵子

米太平洋艦隊所属ミサイル巡洋艦チョーシン(母港=真珠湾、排水量9,852トン)が本日(8月24日)名古屋港に入港し弥富ふ頭に接岸した(28日出港予定)。

目的は「友好・親善」とされるが、今回も入港直前の21日まで市民に知らされることもなく、素直に受け止めることはできない。入港は、有事の際の軍事利用を想定した調査や経験を積むためのものと言わざるをえない。また本日の横須賀港への米原子力空母ニミッツ寄港との関連も疑われる。

8月は日本国民にとって、広島、長崎の原爆の日、終戦記念日と戦争と平和について深く思いを巡らす特別な月である。あえてこの時期に軍艦を寄港させることは「友好・親善」にふさわしい行為とは思えない。

いま、我が国の「国是」とされている「非核三原則」が、日米間のいわゆる「核密約」により、核兵器の持ち込みが容認され、事実上空洞化させられていた実態が、日本共産党の調査と追及に加え、公表されたアメリカ政府の公文書や外務省の元高官による複数の証言などでいっそう明らかとなった。密約の公開と廃棄、非核三原則の厳守がいま大きな政治課題となっている。密約の存在がここまで明らかになった以上、米軍艦の入港に際し、あらためて文書により核兵器搭載の有無を確認し、「非核の証明」を求めるのは当然である。外務省まかせの対応ではもう誰も信用しない。

名古屋港管理組合は、「軍艦も商船も区別しない」として軍艦入港を容認しながら、米軍艦船については、入港情報の公表は一般船舶と異なる特別扱いをし、核搭載の有無も独自に確認しようともしていない。これでは港湾管理者として港の安全を守る主体性が全く欠落していると厳しく指摘せざるをえない。

名古屋港が本来の平和な商業港としての役割を果たすためには、憲法を順守する立場から毅然として、米軍などの軍艦の利用を拒否し、少なくとも核兵器搭載の有無を確認すべきである。入港を許可したことに強く抗議すると共に以下のことを要望する。

  1. 米軍及び軍艦チョーシンに対しいまからでも非核証明書の提出を求め、提出されない場合は速やかに出港するよう要請すること。
  2. 友好・親善の具体的内容を明らかにすると共に、入港中の米軍人の行動について、港湾管理と住民の安全を守る上で必要な措置をとり十分に監督すること。
  3. 非核・平和名古屋港宣言を行い、港の軍事利用を拒否する姿勢を示すこと。

以上


入港するチョーシンを指さす山口議員


チョーシン公式HPより

長さ 172.8m
16.7m
喫水 10.36m
排水量 9,852トン
最高速度 30ノット(時速55.6km)以上
乗組員数 約400名
母港 真珠湾(ハワイ)
主な装備 タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦。艦隊防空用のSM2ミサイル搭載。昨年入港したシャイローと同型艦。シャイローは「ミサイル防衛」(MD)用の迎撃ミサイルSM3で弾道ミサイルの迎撃実験を実施(06年)。