9月25日 財政福祉委員会 江上博之議員
市民税10%減税
混乱呼ぶ事業カットやめよ
検討段階の対象事業示せば市民に混乱(市長コメント)
25日の財政福祉員会では減税基本条例案などの付議案件の審議が行われましたが、前回18日に局長が提出を約束した、カット対象の具体案が示されず、局長が陳謝。委員会は休憩動議が出され中断しました。
非課税者への対応に党の論戦が反映
再開された委員会では、江上議員が「今日の資料は要求したものと違い、判断材料がない」と改めて資料要求しました。
非課税者への対応策については、江上議員の質問に、10月9日予定の財政福祉委員会で「考え方」を示し、「対応策」は11月議会に提出すると答えました。また、財政局は民主党議員の質問に、「非課税世帯への対応は当初計画になかったが、委員会からの強い声により対応するようになった。今の経済状況では対応する必要があると真剣に考え福祉部局と相談している」と答え、減税の検討過程に党の主張が反映されていることが明らかになりました。
大企業や大金持ちを減税対象から除外することについては、10月9日に制度設計案として提出すると答えました。
238億円の予算カットの具体的な中身である行財政改革については、基本的考え方を10月9日に提出するものの、具体的にどの事業を見直すのかは来年1月上旬になると答えました。
本条例(案)もまともに審議できない
これを受けて江上議員は、「11月議会に基本方針条例(案)とは別に『本条例(案)』を出すと言うが、結局まともな資料は出されないことになりおかしい。質疑も2月議会になるではないか」と指摘しました。局長は「10月9日に本条例案と大差のないものを出せる」と強弁しましたが、江上議員の「市長がいう『内部調整を経た責任を持てる案はいつになるのか」との追及には「1月上旬になる」と答え、これでは11月に本条例(案)が提出されてもまともな審議はできません。
削減率見直しを行う
また、審議の中で局長は、現在審議中の基本条例案は撤回し、本条例(案)を提出することを示唆しました。
財政局は人件費の圧縮や不要な土地の売却などによる収入増で、予算の削減率の見直しを明言しました。
市債で市長と当局のズレ鮮明に
市債についての市長と財政局の考え方の違いが改めて資料で明らかになりました。市長は、「市債は財産である。市債を購入した市民には財産であり、市債でつくった施設も財産」などとしていますが、財政局は、「市債は借金」と地方財政法を根拠に述べて、答弁でも「残高を増やすのは好ましくない」と答えました。
「減税基本方針条例」の概要
【目的】現下の経済状況に対応し、市民生活の支援及び地域経済の活性化を図るとともに、将来の地域経済の発展に資するため
【規模】市民税収入額のおおむね100分の10
【財源】事務事業の見直しその他の徹底した行財政改革の推進による歳出削減と、歳入確保に最大限努める
【実施時期】個人・法人とも平成22年度分から
委員会への資料提出の件 市長コメント
- サマーレビューにおける提案内容など、検討段階での資料を公表すれば、市民の間に混乱を生じさせるおそれがあり、委員会への資料提出はできない。
- 行政としては、内部調整を経た一定の責任が持てる案の段階でしか公表できないと考える。
- マニフェストにおいて「施策の執行プロセスなどの資料の公表」と言っているので、サマーレビューなどの会議等をいつ実施したなど、予算編成スクジュールなどは公開する。
今後の予定
10月9日(金)財政福祉委員会(予定)
減税の制度設計・減税を含めた収支見通し(h22〜h25年度)・減税を含めた収支不足に対する財源確保の考え方・行財政改革の基本的な考え方(具体的な事項は1月上旬)・個人市民税非課税世帯への対応の考え方(具体的な事項は1月上旬)
10月中旬 市民への情報提供
11月市会
本条例(案)の提出・個人市民税非課税世帯への対応策(具体的な事項は1月上旬)
1月上旬(各党説明)
平成22年度予算における新規事項及び見直し事項