日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2009年10月9日発行

10月9日 党市議団が陽子線がん治療施設と
市立病院で市長に申し入れ

陽子線施設の凍結と市立病院直営維持を

陽子線がん治療施設は河村たかし市長が「一旦立ち止まって考える」と表明。市立病院は「城西病院の民間譲渡」の動きなど、事態が展開しています。

こうした動きを受けて、10月9日、日本共産党名古屋市議団は市長にたいし、「陽子線がん治療施設の凍結」「城西病院、緑市民病院の公立維持を」と申し入れを行いました。

 

陽子線がん治療施設の凍結に関する申し入れ

貴職は9月18日、本市が建設を決定した陽子線がん治療施設について、「夢のある必要な施設との意見がある一方、子どもの予防医学や救急、周産期などに集中すべきとの意見もあり、いったん立ち止まって考える」と見直しの意向を表明しました。これをうけて有識者による公開討論会が10月24日に計画されるに至っています。

日本共産党名古屋市議団は同施設について、「保険適用されておらず誰でもかかれる施設ではないこと、国や県が設置すべきものであること、整備、運営が民間会社1社に委ねられ市の責任が果たせないこと」との理由で建設に反対を表明してきました。

貴職の意向表明を受けてあらためて、下記の点を申し入れます。

  1. 陽子線がん治療施設の建設を凍結すること。市民に陽子線がん治療について「対象となるがんの種類」「保険適用外」などの正確な情報を提供すること
  2. がんの早期発見に努めるため、がん検診への予算を増やすなどで受診率の向上を図ること

以上

 

市立病院のあり方検討に関する申し入れ

名古屋市は名古屋市立病院のあり方を考える有識者会議の検討を受けて、西部医療センター城西病院の民間譲渡と介護保険関連施設の誘致について、および緑市民病院の指定管理者制度導入について、民間事業者の意向を聞くためのアンケート調査を9月末から10月末にかけて行うことを明らかにしました。今後の市立病院のあり方について、順次方向性を出し、2010年度中に最終的なとりまとめを行うという「名古屋市立病院改革プラン」によるものです。

住民は今でもお産場所の確保に苦労するなどしており、「廃止」や「民間譲渡」の報道により、今後さらに地域の医療サービスが低下すると不安を強めています。また今回の報道で患者離れに繋がると危惧するものです。

こうしたなか、新しい政権は社会保障費の毎年2200億円カットの中止をかかげています。医師の増員、診療報酬の引き上げや公立病院への財政支援強化とともに、公立病院改革ガイドラインの押しつけ中止などを強く働きかける時です。

よって、下記の点を申し入れます。

  1. 西部医療センター城西病院の「民間譲渡及び介護保険関連施設の誘致の可能性を探る」検討、および緑市民病院の「指定管理者制度導入の可能性を探る」検討を中止し、両病院を直営で維持すること
  2. 国に対して公立病院へのさらなる財政支援を要請し、公立病院改革ガイドラインによる公立病院の縮小・統合押しつけをやめるよう申し入れること

以上