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2009年12月11日発行

12月11日 財政福祉委員会 病院局所管事務調査
江上博之議員

河村市政が城西病院を市立廃止(2010年度末)
2月議会に条例改正提出を表明

この日の財政福祉委員会では、「今後の市立病院のあり方について」が報告され、城西病院の市立廃止や緑市民病院の指定管理者制度導入方針が示されました。

すぐに民間譲渡を是認した市長は問題

江上議員は城西病院について、「城西病院がかかりやすくベッド代が安い。だから市立での存続を願っている」との住民の声を紹介し、住民に徹底的に説明することを求めました。これにたいして病院局は、「大変微妙な問題。有識者会議の意見を受けて、市の方針も決めずに住民に説明会はできない」等と答えました。江上議員は「河村市長が市立を廃止して民間譲渡に前向きと、9月8日に報じられている。市長発言は今の答弁と逆だ」と指摘し、市長の勝手な発言を批判しました。当局は「市長が思いを述べたもの」と、無責任な答弁を行いました。

緑市民病院は12年度までに指定管理へ

病院局は2月議会に城西病院の市立を廃止する条例案を出すことを表明しました。

また、緑市民病院については市立を維持しつつも、2012年度指定管理者制度を導入して医師確保をしやすくし、民間の経営手法を入れて経営改善することが示されました。

9月30日から10月30日に行われた民間事業者の意向調査の結果も報告されました。

城西病院 緑市民病院
民間事業者の意向調査
○民間譲渡、介護保険関連施設の誘致の可能性を探る。
○120床以上の病院を持つ法人、市内の介護保険の法人。発送178、回答93。
○病院、介護ともに意向あり12。病院のみ0。介護のみ7。意向なし74。
○指定管理者制度導入の可能性を探る。
○県内300床以上の病院開設の法人。発送32、回答16。
○意向あり1。一部変更あれば意向あり2。条件によって今後検討1。意向なし12。
今後のあり方についての方針(案)
今後の方向性 主な理由 今後の方向性 主な理由
○2010年度末を持って市立病院としては廃止する。
○民間譲渡により2011年度以降の民間医療施設としての存続及び介護保険関連施設の誘致を図る。
○周辺に多数の病院が存在し、中村区・中川区では急性期病院は必要ない。
○医師等の確保が困難で競合環境が厳しい中、市が多額の財政負担をして市立病院を継続する理由がない。
○亜急性期、回復期、慢性期等は民間で対応を図ることが望ましい。
○介護保険関連施設が不足している中で、中村区はひとり暮らしの高齢者が多い。
○市立病院として地域密着型の総合的な病院の役割を継続していく。
○遅くとも2012年度までに指定管理者制度を導入し、救急医療の充実等による医療サービスの向上及び経営の改善等を図る。
○医療ニーズの増加が見込まれるが、周辺に大規模病院があまり存在しない。
○緑区内で発生した救急患者の多くが区外に搬送されており、救急医療の充実が求められている。
○そのためには、市立病院としての位置づけを維持し、市が責任を持って医療を継続する。
○医師などを確保し救急医療充実、経営改善を実現するには指定管理者制度を導入して民間の運営手法を活用する必要がある。