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2010年1月6日発行

12月24日 教育子ども委員会 かとう典子議員

子どもに関する総合計画の策定
行政が公的責任をしっかり果たす施策を

12月24日の教育子ども委員会では、「子どもに関する総合計画」の策定についての所管事務調査が行われました。この計画は、なごや子ども条例に基づく子ども施策総合計画であると同時に、国の「次世代育成支援対策推進法」に基づく行動計画の「後期計画」。計画期間は2010年度から2014年度までの5年間で、4つの分野の施策ごとに重点的な事業が掲げられており、子ども青少年局の事業に限らず、教育委員会はじめ全庁的な子ども施策の計画になります。

待機児解消は超過入所でなく新増設で

かとう議員は、「障害児施策や貧困問題など重要なテーマがあるが『特に支援を要する子どもの支援』とあるだけでは位置づけが不十分」「保育所の待機児解消は、超過入所による定員枠拡大は限界だ。保育所の新設・増設をすべき」などと指摘しました。

待機児解消について当局は「保育所新設が追いつかないため、枠拡大は、一時的なものとして当面は続けていく。保育所拡充については目標数値を掲げて取り組んでいく」とこたえました。

一方、河村市長のマニフェストである「子育てバウチャー」について、新たに重点的な事業の一つとして事業名が登載されています。かとう議員は「市民に子育てサービスの利用券をくばるなどのバウチャー制度は、子育て支援が民間企業の儲けの場にされる危険がある。行政の公的責任を堅持すべき」と主張しました。

パブリックコメントは2月1日まで

現在は素案が示された段階で、今後この素案をもとに具体的な計画目標などを定めた計画が年度内に策定される予定です。素案に対するパブリックコメントは2月1日まで。積極的に意見を提出し、市民の声を計画に反映させましょう。

素案は区役所等で配布のほか、市のホームページからもダウンロードできます。
http://www.city.nagoya.jp/shisei/pub/boshuu/kodomo/

※なお、同日の委員会では「第2期ひとり親家庭等自立支援計画」の案についても所管事務調査が行われました。こちらはパブリックコメントは実施しません。詳細は追ってお知らせいたします。

計画(素案)における施策の体系図
施策 施策の展開 事業例
虐待やいじめ等の防止と
子どもの権利の保障
○子どもの権利を守り生かす
○虐待から守る
○不登校・いじめ等の対策
◇相談機関の連携強化
◇児童相談所の機能強化
◇スクールカウンセラーの配置
子どもの育ちの支援 ○子どもの健康支援
○豊かな人間性・創造性、社会性
○若者の社会的自立
○特に支援を要する子どもへの支援
◇子ども医療費助成
◇少人数学級の実施
◇若年者就労支援事業
◇障害児の放課後支援
子育て家庭の支援 ○出産、親としての成長
○経済的負担の軽減
○社会全体での子育て支援
○子育てにやさしいまちづくり
◇妊婦健康診査
◇子育て家庭への手当支給
◇びよか
◇市営住宅子育て世帯向け募集
仕事と生活の調和 ○働き方の見直し
○多様な保育サービス
○ひとり親家庭の自立支援
◇子育て支援企業認定・表彰制度
◇延長保育
◇ジョイナスナゴヤの運営