日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2010年1月22日発行

中学生通院無料や中小業者の仕事を
党市議団が河村市長に予算原案への「要望」を提出(1月22日)

1月22日、日本共産党名古屋市議団は来年度予算原案について、重点要望を河村たかし市長に提出しました。この時期に、党市議団が市長に直接折衝するのは初めてです。

中学生通院無料は実施の約束を果たせ

市議団は、中学卒業までの通院医療費無料化について、「来年度中に絶対にやれるようにと指示してある」との本会議での市長答弁を示して、来年度実施を迫りました。さらに、市議団が「実施に必要な10億円は、減税額上位7社分で実行できる額だ。大企業はすでに優遇されており、減税をやめよ」と追及。市長は、「このままでは、中学生通院無料化はむずかしい。ワクチンなど予防にシフトしていきたい。大企業の減税をやめろというが、最大の大企業は役所だ」などと答え、金持ち・大企業減税に全く悪びれない態度でした。

融資だけでなく中小業者に仕事を

減税による行革で住宅や公園整備などの予算が削られています。市議団は中小業者への対策として、市の中小業者への発注を増やし、仕事確保につなげるように要望。市長は「中小企業向け事業は何とか前年並み」と答弁。そして「中小企業の設備投資に補助金を出せばすごい効果がある」などと大きな話はしましたが、具体的な施策は何もありませんでした。

他に市議団は、「2段階保育料は保育園や父母に混乱を生む」、「日本一おいしい空気の街にするなら大気汚染測定局の削減はやめよ」などを訴えました。

 

2010年1月22日

名古屋市長 河村たかし様

2010年度名古屋市予算原案にたいする要望

日本共産党名古屋市議団
団長 わしの恵子

1月12日に公表された来年度予算原案は、「市民税10%減税」の実施で大企業や富裕層に減税の大盤振る舞いをする一方で、減税によって大幅な税収減をつくりだし、市民生活関連の予算の削減を進める「構造改革」予算となっています。日本共産党市議団は、深刻な経済危機から市民の福祉と暮らしを守る予算への組み換えを求めて、以下の点を重点的に要望するものです。

  1. 子どもの医療費助成制度は、通院の場合も中学校卒業まで無料にする。
  2. 75歳以上の高齢者の医療費を無料にする。
  3. 雇用確保、中小企業・業者支援で景気悪化から市民生活を守る
    1. 名古屋市が雇用を維持し、大企業にも正規雇用を増やすよう働きかける。
    2. 中小企業・業者の実態調査を実施し、 公共事業での中小企業向け発注をふやす。
    3. 各種融資制度の借換融資や返済猶予制度の新設などで返済困難者を支援する。
    4. 納税者の権利を制度的に保障する「名古屋市納税者憲章」を制定する。
  4. 「金持ち減税」の財源づくりのために、「行財政改革」の名による市民サービスの削減をやめる。とくに、次の事業の廃止・見直しは撤回を強く要望する。
    1. 保育料の第3子以降(3歳未満児)無料化の段階的廃止、および2段階保育料の導入による保育料値上げ
    2. 市立城西病院の廃止・民営化
    3. 留守家庭児童健全育成事業への助成基準額の国基準への引き下げ
    4. 自動車図書館の廃止
    5. 中津川キャンプ場の休止
    6. 大気汚染常時監視測定局の箇所数の削減
  5. 名古屋城本丸御殿の復元、モノづくり文化交流拠点の整備など不要不急の大型事業を中止し、名古屋食肉公社への不明朗な貸し付けをやめることなどによって、財源を生み出す。
  6. “大企業・金持ち優遇減税”となっている市民税10%減税を抜本的に見直し、減税による税収減の規模を圧縮する。

以上