後期高齢者医療の2010年度保険料
一人当たり 平均 3,660円(4.95%)の値上げ
愛知県後期高齢者医療広域連合は2月10日に開かれる同議会に、後期高齢者医療保険料が来年度から、一人当たり、平均3,660円(4.95%)の引き上げ改定案を提出します。
当初は医療費増で4.6%、後期高齢者負担率の上昇で2.6%など11.99%(全国14.2%)の値上げを見込んでいましたが、保険料抑制の国の方針を踏まえ、(1)広域連合の医療給付費剰余金等の充当(17億円)(2)財政安定化基金の活用(92億円)で、引き上げ率を4.95%に圧縮したとしています。
廃止どころか値上げに
民主党政権の公約は大幅後退へ
先の総選挙で民主党は「後期高齢者医療制度の廃止」を公約しましたが、廃止を4年後に先送りしました。今回、引き上げ幅を抑えたとはいえ、高齢者やその家族の生活が厳しさを増している中で、一層の重い負担を強いることに変わりはなく、容認できるものではありません。
高齢者の人口増などで値上げ必然の最悪の制度
ただちに廃止するしかない
初の保険料改定ですが、日本共産党が制度開始前から指摘していたとおり、保険料が自動的に上昇する仕組みがはっきりしました。こんなひどい後期高齢者医療制度はただちに廃止すべきです。
今議会には田口一登議員が紹介議員となり、愛知県社会保障推進協議会が「保険料引き上げを行わないで」との請願を提出しています。
保険料の改定案(平均年額)
一人当たり 73,998円→77,658円
*均等割額 40,175円→41,844円
*所得割率 7.42%→ 7.85%
年金収入別保険料値上げ例(妻の年金は80万円以下の場合)
夫の年金 | 現行保険料 | 新保険料 | 値上額 | ||
---|---|---|---|---|---|
79万円 *1 |
夫 | 4,000 | → | 4,100 | 100 |
妻 | 4,000 | 4,100 | 100 | ||
合計 | 8,000 | 8,200 | 200 | ||
168万円 *2 |
夫 | 11,500 | → | 12,100 | 600 |
妻 | 6,000 | 6,200 | 200 | ||
合計 | 17,500 | 18,300 | 800 | ||
192.5万円 *3 |
夫 | 34,700 | → | 36,400 | 1,700 |
妻 | 20,000 | 20,900 | 900 | ||
合計 | 54,700 | 57,300 | 2,600 | ||
211万円 *4 |
夫 | 53,600 | → | 56,200 | 2,600 |
妻 | 32,100 | 33,400 | 1,300 | ||
合計 | 85,700 | 89,600 | 3,900 | ||
250万円 *5 |
夫 | 112,200 | → | 117,900 | 5,700 |
妻 | 40,100 | 41,800 | 1,700 | ||
合計 | 152,300 | 159,700 | 7,400 |
・妻の所得割額はいずれの例も0円。
*1 夫も所得割0円(〜153万円)。均等割は2人とも9割軽減(〜80万円)。
*2 夫の所得割は5割軽減(153〜211万円)。均等割は2人とも8.5割軽減(80〜168万円)。
*3 夫の所得割は5割軽減。均等割は2人とも5割軽減(168〜192.5万円)。
*4 夫の所得割は5割軽減。均等割は2人とも2割軽減(192.5〜238万円)。
*5 減免対象外(211〜238万円は均等割2割減免がある)