日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2010年3月19日発行

日本共産党予算組み替え案を市長に提出(3月18日)
大企業・大金持ち減税やめ、削減される福祉復元を
自動車図書館の存続、中学生通院医療費無料に

日本共産党名古屋市議団は、2月議会が大詰めを迎えるなか、河村市長にたいし予算組み替え案を提出しました。組み替え案は、“大企業・金持ち減税”をやめ、自動車図書館を存続し、通院医療費を中学卒業まで無料にするなど、市民の願いに応えるものになっています。

2010年度予算に対する日本共産党の組換え案(PDF A4 12ページ 346KB)

<共産党の「予算組み替え案」のポイント>

1.“大企業・大金持ち減税”を見直し、「行財政改革」の名による市民サービスの削減をやめる

(1)減税は法人市民税を除外し、個人市民税に所得制限を設けて、税収減を大幅に圧縮

(2)自動車図書館を存続し、保育料の値上げをやめるなど、市民サービスを維持
―午後4時以降の長時間保育料は導入せず、第3子以降(3歳未満児)の保育料無料制度を継続。留守家庭児童健全育成事業(学童保育)への助成基準額の引き下げをやめる。私立高校・私立幼稚園への授業料補助の予算は削減しない。子ども会キャンプセンター中津川キャンプ場を継続。大気汚染常時監視測定局は箇所数を維持。苗代保育園・汐見が丘保育園の民営化をやめる。税務事務の集約化は中止。

2.経済危機から市民の暮らしを守り、福祉・教育・子育て重視の予算に転換

(1)雇用と営業の安定、地域経済の活性化をはかる
―「ふるさと雇用再生特別基金」を活用し100人の正規雇用を増やす。市民500人に、ヘルパーの資格取得のための講座受講料を助成(一人10万円)。工場の家賃や機械のリース代など固定費にたいする助成制度を創設(100社を対象に限度額月額20万円)。住宅リフォーム助成制度(工事費の10%、限度額30万円)を創設。民間木造住宅の耐震改修助成の補助限度額を60万円から100万円に引き上げ。

(2)国保料を1人1万円引き下げ、中学卒業まで通院医療費無料化など、福祉・教育・子育て支援を充実
―30人学級は、来年度は小学校3年生まで拡大。就学援助の所得制限を生活保護基準の1.3倍程度に緩和。ぜん息患者への医療費助成制度を復活。

3.不要不急の大型事業は中止・見直し、財政の健全化をはかる

(1)新たな浪費の名古屋城天守閣の木造再建など、大型事業は中止・見直し

(2)市長の特異な政治観・歴史観にもとづく事業などをやめる
―特別職の市長秘書は設置しない。郷土学習「なごや科」、「武将都市ナゴヤ」の発信などは取りやめ。「放課後子どもプラン」のモデル事業は拡大しない。名古屋食肉公社への貸付金は支出しない。「日本一おいしい空気のまち・なごや」は、効果が不明なので実施しない。

組み替え案のフレーム

(1)“大企業・大金持ち減税”を見直し、一般財源101億円を生み出し、市民生活の充実
(2)大型公共事業を中心にした投資的経費の削減で、市債発行を153億円削減

歳出の減額 削減額 捻出される一般会計 市債の削減額
208億円 31億円 153億円
歳出の増額 増加額 必要となる一般財源 市債の発行額
98億円 97億円 0円
差し引き 予算の増減額 一般財源の増減額 市債の増減額
△110億円 66億円 △153億円
歳入の削減 使用料及び手数料の削減 4億円
歳入の増額 減税見直しで増収となる一般財源 70億円
差し引き 66億円

◎全体の一般会計予算規模

予算案 増減額 組み替え後の予算規模
10,348億円 △110億円 10,238億円