3月24日 2月定例会 本会議
日本共産党 予算組み替えを議会提出
大企業・金持ち減税やめ、暮らし守る予算に
日本共産党名古屋市議団は、議会最終日の3月24日、本会議で予算組替え動議を提出し、田口一登議員が提案説明を行いました。
田口議員は「市長の予算案は、「減税」を引き金に市民サービスの削減、福祉の民間化・民営化を進めるものとなっている」として3つの方向の抜本的組み替えを提案しました。
その第1は、“大企業・大金持ち減税”を見直し、市民サービス削減をやめることです。減税を個人市民税のみ、所得制限つきの庶民減税に見直すことで、税収減少分を70億円圧縮します。これによって、自動車図書館の復活、保育料値上げや学童保育への助成引き下げをやめ、大気汚染常時監視測定局を維持するなど、市民サービスを後退させません。
第2は、減税見直しと不要不急の事業の見直しで、市民の暮らし・福祉を充実させます。
その主なものは、ヘルパー資格取得受講料助成、町工場への固定費助成制度の創設など、雇用と営業の安定のための新たな施策や、中学卒業までの通院医療費無料化、国民健康保険料の一人1万円の引き下げなどです。
第3は、本丸御殿復元や「モノづくり文化交流拠点」など不要不急の大型事業を中止・見直し、市債の発行額も大幅に抑えます。
また地域委員会のモデルの追加実施や「まるはち総がかり住んでちょう!ナゴヤ大作戦」など市長の特異な政治観・歴史観にもとづく事業を中止します。
以上の動議は採決の結果、日本共産党の賛成のみで否決されましたが、一部は民自公の修正案にも活かされています。
2010年度予算が修正可決
日本共産党は原案、修正案ともに反対
市民の運動の成果 保育料値上げ中止、自動車図書館も存続
2010年度予算案については、民主・自民・公明の3会派が共同で修正案を提出し、賛成多数で修正が可決されました。
主な修正内容は、市民の反対の声が強かった保育料第3子無料化の継続と2段階保育料導入による値上げの撤回、自動車図書館の存続など、市民の運動を反映した前進面も含まれています。減税財源のために市長が切り捨てた施策の一部を復活させるとともに、地域委員会モデル実施や放課後子どもプランモデル事業未実施区での追加実施中止、減税で企業・金持ちを呼び込む「住んでちょうナゴヤ大作戦」の中止などが盛り込まれています。しかし3会派は、大企業・金持ち減税を容認しているため、修正規模も4億8千万円と小さく、城西病院の市立廃止などの市民サービス後退を全面的に修正するものにはなっていません。
日本共産党は、市長原案にも修正案にも反対し江上博之議員が反対討論を行いました。
一方、河村たかし市長は、議会の予算案修正に対して、「議会改革」関連の条例などとともに「再議」を求める考えを示しています。
河村市長は「再議」するな! 父母らが市長に要望書提出
市政記者クラブで会見する父母ら(3月24日)
この間、保育料値上げに反対の声を上げてきた父母らは、予算案の修正の動きを受けて、緊急に記者会見を行うとともに、河村市長に対して「再議権を行使するな」と求める要望書を提出しました。
記者会見では、「保育料値上げはやめてほしいという要求が実現する運びになったことは大変うれしく思います。河村市長は、私たちの声を受け止めて、再議にかけることはやめてほしい」と語りました。
保育料値上げの計画が、父母らの運動で中止となったことは画期的な成果です。市長は、保育料値上げを強行するための「再議」は断念すべきです。