日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2010年5月27日発行

5月26日 総務環境委員会
田口一登議員・くれまつ順子副委員長

「中期戦略ビジョン」
憲法の精神を市政運営にいかせ

名古屋市の総合計画「中期戦略ビジョン(案)」について、6月市議会での議決に先立って各委員会で説明があり、それぞれ委員から意見が出されました。

このうち総務環境委員会では総論をはじめ45に区分された施策のうち、総務局と環境局に係る施策の現状や課題、目標値などについて議論が行われました。

基本構想での「憲法の精神」堅持を

名古屋市は、「憲法の精神」を「まちづくりの基本理念」とする「基本構想」を市議会の議決を経て定めています。田口議員は、「基本構想」と中期戦略ビジョンとの関係について質問。当局は、基本構想が市政運営の「最高の指導理念」(総務局企画課長)であり、中期戦略ビジョンも、「基本構想を指導理念とし、その実現をはかることを目的として定めるもの」(堀場企画調整監)であることを認めました。

田口議員は、市長が「憲法の精神」にもとづくまちづくりを進める立場にあることを確認。ところが、河村たかし市長は、タウンミーティングの場で「憲法9条の改定」を公言していると指摘し、「『憲法の精神』を踏みにじる行為ではないか」と追及。市長が基本構想の理念である「憲法の精神」を踏みにじることは許されないと念押ししました。

地域委員会の目標箇所数はふさわしくない

具体的な施策のうち、地域委員会について田口議員は、「住民自治を発展させる側面もある」と述べつつ、まだモデル実施の検証が済んでいない段階であり「実施箇所数を成果目標に掲げることは、現時点ではふさわしくない」と見直しを求めました。

田口議員はまた、市長マニフェストにある「冷暖房のいらないまちづくり」が施策の柱に掲げられていることについて、「CO2削減を目標とする地球温暖化対策と自然をいかしたヒートアイランド対策がごっちゃになっており、施策体系の整合性がとれていない」と指摘。他の委員からも「冷暖房のいらないまち」の削除を求める意見が出されました。

 

議会改革で横井新議長に申し入れ

5月26日、日本共産党市議団は、議員報酬引き下げなどの議会改革について以下の項目を議長に申し入れました。

  1. 議会基本条例の具体化のための組織を立ち上げる。一人会派も含める。
  2. 具体的項目
    (1)議会後の報告会を16区で行う。
    (2)議員報酬は、市長の押しつけでも、議会のお手盛りでもなく、市民参加・市民公開で引き下げを実行する。そのために、公募市民、学識経験者が参加した「報酬調査検討会(仮称)」を議会に設け、議員の役割や市の財政事情を踏まえ、市民感情を十分尊重し、報酬の引き下げ額を検討する。
    (3)「議員平等の原則にのっとり」(議会基本条例第9条)会派別持ち時間制を廃止する。
    (4)議員の任期中に一回を予算化している海外視察旅費(1人 120万円)は廃止する。
    (5)市政調査旅費(委員視察=年間1人30万円)は廃止する。

「6月定例会で報酬具体案」(議長)

申し入れ時の懇談で、市議団は「議員報酬引き下げの検討に市民参加の第3者機関設置を」と要望。横井利明議長は、「市民の関心は高く、報酬額の具体案を6月定例会でまとめる」と答えました。市議団は、「お手盛りにならぬように」と重ねて主張しました。

6月11日に党市議団主催でシンポジウムを行うことも紹介しました。

 

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