日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2010年7月23日発行

党市議団が申し入れ
自衛艦入港やガーデンふ頭での公開やめよ

海上自衛隊の伊勢湾マリンフェスタに伴い8月20日〜23日に自衛艦が名古屋港に入港します。党市議団は22日、名古屋港管理組合に入港拒否などの申し入れを行いました。とりわけ憲法9条をないがしろにする発言を繰り返す管理者(河村市長)の姿勢には問題があることも指摘しました。今回の訓練に参加するヘリ空母「ひゅうが」は最大級の自衛艦で、トリトン(桁高55m)をくぐることができず、四日市港に入港します。20日午後には抗議行動が予定されています。なお、名港管理組合は新庁舎に引っ越します。

2010年7月22日

名古屋港管理組合管理者 河村たかし様

日本共産党名古屋市会議員団 団長 わしの恵子

伊勢湾マリンフェスタに伴う海上自衛隊艦船の
名古屋港入港及び一般公開に関する申し入れ

海上自衛隊は、伊勢湾マリンフェスタ(洋上展示訓練)に伴い8月20日から23日まで名古屋港に護衛艦「しらゆき」「こんごう」、掃海母艦「うらが」及び砕氷艦「しらせ」を名古屋港に入港させ、一般公開も行うことを発表した。またヘリ空母「ひゅうが」など10隻が四日市港に同日程で入港する。

伊勢湾での海上自衛隊の大規模な洋上展示訓練は2005年以来である。今回は海難救助訓練を名目にしているが、自衛隊の海外派兵を意識して建造されたヘリ空母型護衛艦「ひゅうが」及びその艦載ヘリコプターの展示訓練こそが狙いであると指摘せざるを得ない。自衛隊の海外派兵=米軍の戦争への協力・加担は、日本国憲法の立場からは到底、容認できない。

軍艦の名古屋港入港を認めることは、商業港である名古屋港の軍事利用に道を開くことであり、港湾管理者の責任で入港を拒否すべきである。

砕氷艦「しらせ」の一般公開と抱き合わせで、護衛艦等を一般公開することは、憲法違反との指摘もある自衛隊の広報活動に他ならず、市民に親しまれる港づくりをめざす名古屋港・ガーデンふ頭の運営方針からみても問題である。

さらに管理者は、6月17日の市議会本会議でわが党議員の質問に対する答弁で「国の交戦権を認めない憲法9条2項は恐ろしい条文で、平和にとって非常に危険である」と公然と憲法9条を否定する答弁を行った。行政の責任者として、憲法99条の憲法擁護遵守義務から逸脱した発言は許されない。

港湾は、国際的に平和な環境が保たれてこそ発展できる。名古屋港もいまやアジア各国各港との交易が年々盛んになり、アジア諸国との平和友好関係の維持発展は、名古屋港の発展にとって欠かせぬ重要課題であり、そのために不可欠なのが日本国憲法第9条であり、第2次世界大戦への真摯な反省の態度である。そのことを忘れたかのような自治体行政・港湾運営は、名古屋港の平和的発展を妨げるものでしかない。

よって以下の点を申し入れる。

  1. 伊勢湾マリンフェスタに伴う自衛隊艦船の名古屋港入港を拒否すること
  2. ガーデンふ頭を使った軍艦船の一般公開を行わせないこと
  3. 港湾管理者として、日本国憲法を遵守し、とりわけ憲法9条の不戦・平和の精神をすべての港湾行政に貫くこと
ヘリコプター搭載護衛艦(DDH-181)ひゅうがと旧型のしらね型の比較表
  ひゅうが型 しらね型
基準排水量 13,950トン 5,200t
大きさ 長さ197m 幅33m
高さ48m 喫水7m
全長159m 幅17.5m
深さ11m 喫水5.5m
乗員 約340名 約350名
機関 ガスタービン 4基
(100,000PS)
蒸気タービン 2基
(70,000PS)
速力 30kt超 32kt
ヘリ搭載容量 11機 3機
ヘリ搭載定数 哨戒ヘリ 3機
掃海・輸送ヘリ 1機
哨戒ヘリ 3機
ヘリ同時発着艦 同時に3機可能 不可能

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