11月26日 本会議質問 田口かずと議員
困っている中小企業・業者への支援策を提案
経済効果抜群の住宅リフォーム助成の導入を
11月26日の、田口かずと議員の質問を紹介します。
田口かずと議員は、深刻な不況に苦しむ中小業者への聞き取り調査の声をもとに市長をただしました。
中小企業憲章をいかし、産業振興ビジョンと中小企業振興条例の策定を
今年6月に「中小企業憲章」が閣議決定され、「中小企業は経済をけん引する、社会の主役」と位置付け、「自立する中小企業を励まし、困っている中小企業を支え」るとしています。田口議員は、苦境に立つ中小業者家の生の声を紹介し「名古屋市に欠けているのは困っている中小企業の支援だ」と指摘し、その立場で「産業振興ビジョン」や「中小企業振興条例」を制定するよう求めました。市長は「ビジョンはすすめるで心配せんでええ」、市民経済局長は「条例制定は他都市の動向を見ながら調査していく」と答えました。
仕事がない中小零細企業へ固定費助成を
仕事が激減した借り工場は深刻です。家賃やリース料などの固定費負担が町工場の火を消していきます。仕事がないために融資を受けても、家賃やリース料の支払いにも困って返済もできません。田口議員は「固定費補助の実施」を強く求めました。市は「相談や融資」しか言いませんでした。
景気の拡大に各地で実績・住宅リフォーム
田口議員は、緊急経済対策として関連業種も多く全国各地で実績がある住宅リフォーム助成の実施を迫りました。この10月から始めた蒲郡市では助成額978万円で工事費は1.5憶円と15倍の経済効果。同市は期間を1年半に限って実施。市長は、「私有財産への補助になり政策的要請がいる。すでに需要があり効果をはかるの難しい」と答えました。
耐震改修にも波及し、経済支援の効果も大
田口議員は「政策的要請といっても市の耐震改修助成は予算を残す状況だ。発想を変えて1年限りの緊急経済対策として導入を」と重ねて実施を迫りました。市長は「いい制度とは思う」というだけでした。田口議員は「経済復興のためのシンプルでインパクトある方法だ」と強く検討を求めました。
COP10開催中に始まった
「平針の里山」の工事中止を要求
COP10では政府も名古屋市も「生態系を破壊するような開発などに歯止めをかけ生物多様性の保全に力を注ぐ」責任を負うことになりました。
COP10開催中に始まった伐採を止められないのか
COP10開催中に「平針の里山」で開発業者の伐採工事がはじまりました。田口議員は、現地の無残な姿をパネルで紹介。抗議する住民に開発業者が言った「文句は開発を許可した名古屋市に言ってくれ」との言葉を示し、「これで名古屋議定書を採択した都市と言えるのか」と市長を追及しました。市長は「残念だがやむを得ない。今でも残したいと思っている」と答えました。
緑地保全地域制度の導入などを求める
田口議員は、残された大規模な民間樹林地を保全するために、「緑地保全地域制度の導入や開発行為に規制をかける特別緑地保全地区の指定拡大を急げ」と求めました。市は「有効な制度であり、地権者の意向も考慮しながら、緑地保全地域制度の導入に努力したい」と答えました。
田口議員は「残したいなら、今からでも残すための手立てを」と保全への努力を求めました。
緑地保全地域制度:
里地・里山など都市近郊の比較的大規模な緑地において、比較的緩やかな行為の規制により、一定の土地利用との調和を図りながら保全する制度です。
特別緑地保全地区:
都市における良好な自然的環境となる緑地において、建築行為など一定の行為の制限などにより現状凍結的に保全する制度です。これにより豊かな緑を将来に継承することができます。(都市緑地法第12条)