日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2010年12月2日発行

11月30日 給与削減条例への反対討論 江上博之議員

地域経済や民間給与へ悪影響
職員給与の大幅削減はやめよ

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11月30日に職員給与の大幅削減を行う条例案の採決が行われ、江上議員が反対討論を行いました。要旨を紹介します。

内需拡大に逆行、経済を冷え込ます

理由の第一は、2年連続で、一般職の給与引き下げで年間合計約56万円、1か月分以上の給与引き下げで、ますます景気低迷に拍車をかけるからです。

委員会の論議では、政令市で最大の引き下げで、民間給与が、この地域では厳しかったことを示していると人事委員会は答弁しています。2年連続で民間給与がこの地域で際立って低いことに対し、市長として、景気回復、暮らしを守る施策を進めることができなかった責任があります。ところが、市長は、私の質問の答弁で、「民間企業は、ものすごい競争の中で、安月給で賄い、雇用も守られない境遇だから、公務員の皆さんにも大変申し訳ないが、一肌脱いでもらいたい」というだけで、景気回復できていないことに反省もありません。

私は、大企業がこの1年だけでも11兆円増やしている内部留保金を取り崩して、賃金や中小企業の仕事単価を上げるよう大企業に社会的責任を求めることを提案しましたが、市長は、「自由経済なのでできない」と答弁しました。自由経済でもルールある経済は当然です。市長は、職員には一肌脱いでもらいたいと言いながら、なぜ、大企業に一肌脱いでもらいたい、社会的責任を求める、といえないのでしょうか。

景気回復のためには、大企業にモノを言う政治を市長も進めることです。

金持ち・大企業減税のための引き下げ

第二は、5月臨時会で人事委員会勧告を無視した絵与削減を行いましたが、それを上回る削減で、結局、勧告を無視した行為を追認することになるからです。

市民税10%減税は、市長マニフェストに反して、金持ち・大企業減税で、財源を福祉・市民サービス削減で行っています。結局、金持ち・大企業減税のために、一般職給与を引き下げることになります。

民間給与の引き下げに影響

第三は、人事委員会の答弁でも、民間で公務員給与を参考にしているところがあることを認めているのに、市長は公務員給与が下がると民間の給与も下がる事実を認めようとしないことです。その悪循環を断ち切る姿勢が必要ではありませんか。

一般職の給与引き下げをやめ、士気を高め、市民サービス向上となるよう求め討論を終わります。

職員の給与改定

平成22年度の人事委員会勧告
(月給▲2.35%、期末・勤勉手当▲0.2月)に基づき、職員の給与を引き下げる。平成22年12月1日から実施(総額29億円。平年48億円)

給料 給料表の給料月額を平均約0.6%引き下げ。医師等の医療職給料表(1)は据え置き。若年層の引下げ率を小さくするが、すべての給料月額を引き下げる。
手当 (1)地域手当の支給割合 12%→10%(▲2%)。ただし、医療職給料表(1)の適用を受ける職員及び東京都特別区に勤癖する職員は据え置き
(2)期末・勤勉手当の年間支給割合を4.15月→3.95月(▲0.2月)

給与改定前後における平均給与月額等
(一般職17,367人)※企業職を除く

平均給与月額 改定前 403,551円
改定後 394,057円
▲9,494円(▲2.35%)
平均年間削減額 約23.7万円
平均年齢 43.1歳
平均勤続年 19.1年

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