日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2005年7月1日発行

6月定例会・個人質問 山口清明議員

山口きよあき議員が30日の本会議で行った個人質問の概要を紹介します。

「国際交流拠点都市」の足もとで、増え続ける不就学の子ら
外国人子弟の就学実態の調査を

山口きよあき議員名古屋市に外国人登録をしている人は04年度末で5万8千人以上おり、中国やフィリピン、ブラジル国籍が急増しています。

山口議員は「先日、ブラジル大統領が来名し、『言葉の壁などで学校に行かず非行・犯罪に走るブラジル人の若者が増えていると聞く、すべてのブラジル人が教育を受けられるようにしたい』と語った。外国人の子どもの学習権を保障するために、就学実態を調査し、不就学の子どもの問題点など実態をつかむべきだ」とただしました。

 40人のクラスに13人のブラジル人

山口議員は地元の港区の小学校の例をあげ、「全校児童259人中、52人がブラジル人であり、1学年40人のうち13人がブラジル人という例もある。一日中、先生が何を言っているのか分からないまま過ごしているが、何とかならないか。ポルトガル語を話せる教員を増やしたり、港区のブラジル人学校との連携ができないか。外国人学校の法人認可など国や県、産業界への働きかけをすべきだ」と求めました。

教育長は、「国際人権規約に基づき外国人の子どもも無償で受け入れているが、就学実態の把握は困難だ」と答弁。山口議員は再質問に立ち「国際交流拠点都市を目指す名古屋市として市長の姿勢が問われる」と就学実態調査を強く求めました。これに対し市長は「子どもの教育を受ける機会を保障するために、不就学の実態を把握する方向について、今後いろいろと検討したい」と答えました。

区別の外国人登録者数(2004年)

名港の表玄関にギャンブル場は不適切
広がる反対の声-地元医師会が誘致反対の決議

港医師会の決議書
港医師会の決議書

港区築地口の場外舟券売り場=ボートピア建設について地元住民の反対運動がつづく中、今年1月市長は誘致に同意しました。建設主の(株)名古屋港開発は近隣住民からの再三にわたる要請にもかかわらず「地元説明会」を開こうとしません。

山口議員は、「説明会を開催しないまま建設を強行しようとする会社の姿勢は問題がある。なぜ市長は同意したのか。住民の声を本当に聞いたのか」と同意の撤回を求めました。住宅都市局長は「事実上、説明会なしに建築されたことはない」と答弁し、市長も「説明会を開くよう指導したい」と答えました。

さらに港区医師会が、この5月に「ギャンブル場施設建設は名古屋港の表玄関としては不適切」との反対決議をだしたことを紹介し、「この医師会の声が当たり前の市民感覚でないのか。引き返すなら今だ」と市長を追及しました。

市長は「地元の同意と議会の請願採択を重く受けとめた」と答えるだけで、ボートピア誘致が市にとってプラスになるとはひとことも説明できませんでした。