日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2005年7月21日発行

公社対策委員会(7月20日)山口清明副委員長・田口一登議員

与党会派も「廃止」と言ったはずなのに…
元議員の外郭団体「天下り」やめよ

7月20日に行われた公社対策委員会では、市長室、市大、教育委員会、消防局関係の公社について審議が行われました。この中で、日本共産党の田口かずと議員は、元議員の「天下り」問題について公社の姿勢をただしました。

 長年の「慣例」で与党会派が「天下り」

元議員の外郭団体「天下り」とは、引退・落選した議員が、名古屋市の外郭団体(公社)の監事などに就任し、報酬をもらうというもの。与党会派議員の間で長年の「慣例」として続き、日本共産党は、「行政と議会との癒着であり、禁止すべきである」と求めてきました。

一昨年の地方選後には、マスコミも大きく取り上げ、市民の批判もあって、与党各会派は、次期地方選以降は外郭団体の役員への就任を廃止する方針を示しました。しかし、公社へ天下りした元議員の多くが、2年の任期を過ぎた後も再任され、依然として監事に就任しています。

 「廃止」を言いながら再任は許されない

田口議員は「外郭団体の監事の任期は概ね2年間だ。今年度の改選にあたって、公社側は再任を要請せず、元議員も辞退すれば、次期地方選挙を待たずして天下りは廃止できたはずだ」と、監事が元議員から市職員の兼務に代わった公社の例なども具体的に示し追及しました。公社側は「監事にふさわしい識見と能力を持っている方として再任を要請した」などと従来の見解を繰り返す答弁に終始しました。

田口議員は「予算規模からいっても有給の常勤監事の必要性が疑問視されるような公社もある。『行財政改革』といって、外郭団体全体の常勤役員数や職員数を削減しているのに、元議員だけが特別扱いなのはまったくおかしい」と厳しく指摘しました。

2003年地方選後に「天下り」した元市会議員
天下り先外郭団体 元議員 会派 6/1現在
名古屋国際センター 工藤恭弘 自民 再任
みどりの協会 杉浦重太郎 自民 再任
リサイクル推進公社 西本順一 自民 再任
名古屋都市整備公社 野田守之 民主 再任
小規模事業金融公社 小寺ひろお 民主 辞任
教育スポーツ振興事業団 ふるせ展実 民主 再任
桜仁会 白木正恒 公明 再任
建設事業サービス財団 柳瀬秀彦 公明 辞任
防災管理公社 伊藤年一 公明 辞任
名古屋交通開発機構 竹越公夫 公明 辞任
*小寺ひろお氏は、昨年7月に辞任後、同月、選挙管理委員に就任。

 

請願審査
財政教育委員会(7月21日)黒田二郎委員長・梅原紀美子議員

戦争肯定の教科書を子どもたちに渡すな

つくる会請願「保留」

「新しい歴史教科書をつくる会愛知県支部」の請願は、「保留」になりました。

この請願は、小中学校の来年度の教科書採択に当たり、教育委員会が「学校から推薦されただけで採択されることのないように責任を持って採択せよ」、「学校からの推薦廃止」、「教科書検定基準中の近隣諸国条項の削除を求める意見書」などの内容です。

 「全国に誇る採択制度」と教育委員

梅原議員は質問で、「学校からの報告(学校票)は、教科書採択の調査研究に不可欠である。『つくる会』は教科書出版社の扶桑社から資金援助を受け、『つくる会』の役員と扶桑社の編集委員と執筆者は、ほぼ一致し、他の教科書会社を誹謗・中傷しており問題だ」と追及しました。これに対し青木一教育委員は「名古屋市の採択制度は全国に誇ることができる」と現行制度を評価しました。

この請願の他に、憲法の理念をいかし、教員や市民の声を尊重した教科書採択を求める「市民の会」や新婦人の会の請願2件も「保留」になりました。