日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2005年7月26日発行

26日 市教育委員会

「つくる会」教科書、不採択になる

 歴史・教育出版、公民・東京書籍を採択

7月26日、市教育委員会は、中学校歴史、公民などの来年度中学校教科書について審議し、「つくる会」教科書(扶桑社)は不採択になりました。採択された教科書は歴史的分野が教育出版、公民的分野が東京書籍です。これまでは、いずれも大阪書籍でした。

審議の中で市教委は、教科書展示会での市民意見が514通あり、昨年の倍近くに。その中で(『つくる会』教科書について)歴史的認識の観点などから賛否両論の意見があり、大阪書籍(4年前に三重県で贈収賄事件を起こし有罪が確定)は不採択を求める意見もあったことを報告しました。

「つくる会」の歴史教科書について、市教委は「教科書選定協議会(選定協)では、検定に合格した教科書ということで検討した。近隣諸国の関係は重要であり歴史認識の是非はむずかしい。賛否のあるものをあえて選定する必要はないなどの意見があった。大阪書籍は教える立場から信頼性に不安があり問題だという意見が出た」との見解を明らかにしました。

教育委員からは「歴史の見方はいろいろだが、基本が重要。国際社会、世界の中の日本という観点でわかりやすさも大切だ」、「名古屋の教科書採択制度は優れており民主的だと思う。しかし、選定協への諮問の仕方を考える必要があり、検証が必要だ。採択して終わりではない」等の意見が出されました。。

なお、「つくる会」側はこれまで市議会に「つくる会」教科書の採択や大阪書籍の不採択などを求める請願を提出し、自民党市議は本会議で採択制度の見直しなどを市教委に圧力をかけてきました。