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2005年9月20日発行

【請願審査】健康福祉委員会(9月20日) 山口きよあき議員

市民病院を災害医療拠点として充実を
守山市民病院の整備を求める請願、「保留」となる

 縮小計画で災害医療拠点でなくなる

守山市民病院は「市立病院整備基本計画」によると、将来、東市民病院を中央病院とする東部医療センターのサテライト病院として病床を200から95に縮小し、入院手術と二次救急が廃止に。同病院は現在、「災害活動医療拠点」として位置づけられていますが、計画実施後は「災害医療活動拠点として位置づけるかは今後検討する」ということになっています。

 民生委員大会も充実を決議

山口議員は、「災害時の不安は市民の中に広がっている。民生委員大会での決議は知っているか」と質問。健康福祉局は「知っているが、どの区から出た要望かは知らない」と答えました。山口議員は「守山区から出されて民生委員大会で決議された。全市的な要望として受け止めているのか」と追及しました。当局は「全市的な要望として受け止める」と答弁しました。

 市民参加のトリアージ訓練を提案

山口議員は、今の市民病院の防災訓練が情報伝達など不十分であることを確認したうえで、市民参加のトリアージ訓練を提案しました。

トリアージ訓練とは「病気やケガの緊急度や重症度」を判定して「治療や後方搬送の優先順位を決める」ことを言います。「住民参加型でこの訓練を繰り返していくことで信頼される病院になっていく」と追及。市当局は「直ちに市立病院ではできないが、時間を頂いて研究する」と答弁しました。山口議員は「市民の力をいかし、民間病院に遅れをとらないように。そのためにも採択を」と迫りました。

請願の紹介議員でもある守山区選出の与党議員も「当たり前の請願だ」「当局の考えがかたくなだ」など請願の採択を求めました。局長は「区民が安心できるように時間をかけて検討したい」と答弁しました。

第57回民生委員・児童委員大会要望事項より

「災害医療活動拠点として各市民病院の医療体制をさらに充実されたい。」(05年8月30日決議)

『民生名古屋』392号(6月1日発行)では、守山からの提案理由を以下のように紹介しています。、

「守山市民病院が縮小されようとしているが、川に囲まれた守山区には大きい病院が少ないため、地域住民は反対運動するなど、非常に不安な気持ちでいる。大災害が起きたら、大きな病院がない地域はどうなるか。災害拠点病院として、高度専門的な医療や救急体制などをさらに充実してほしい。」

少子化・青少年対策特別委員会(9月15日) 田中せつ子議員

保育所地域子育て支援センター充実を

子育てサロンなど9つの重点事業を論議しました。田中せつ子議員は、現在17カ所で実施されている保育所地域子育て支援センターについてとりあげました。同センターの予算4500万円は嘱託職員の人件費ですが、「保育所入所の待機児童の多い区とそれ以外の区では、行事参加人数に、2500人から500人まで幅があり予算配分に配慮するべきだ」「ボランティア頼みだけでなく国の予算を増やさせることなど、少子化対策の抜本的な対策を」と求めました。

一方、与党議員からは、のびのび子育てサポート事業について「新たに嘱託アドバイザーなど人を増やすのは行政のスリム化、小さな政府に逆行する」などの意見もだされました。

請願者 請願項目 結果
緑区住民 民生委員・児童委員の改選手続き見直し
1、適切に推薦が行われているか調査・指導
審査打ち切り
2、適切に推薦されるよう指導すること 審査打ち切り
3、選任の新しい独自の制度を検討する 不採択
4、昨年の推薦により著しく傷ついた方に、推薦経過の説明等すること 審査打ち切り
緑区住民(陳情) 社会福祉法人中央有鄰学院の中央有鄰学院の諸問題を速やかに改善すること 聞き置く
緑区住民(陳情) 民間児童擁護施設等への補助、運営指導に関する件 聞き置く
緑区住民(陳情) 民生委員等に関わる諸問題の改善について 聞き置く
新婦人愛知県本部 妊産婦健診の無料階数を増やすこと 保留
守山市民病院を守る会 守山市民病院を今後とも災害医療活動拠点と位置づけ整備、充実させる 保留
介護の充実を求める愛知県連絡会 1、保険料の減免制度を拡充すること 保留
2、介護予防や老人健診等を高齢者保健福祉として拡充すること
新婦人愛知県本部 乳幼児医療費無料制度を小学校卒業まで拡大する 保留