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2005年10月4日発行

9月定例会・議案質疑 わしの恵子議員

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公の施設の使用料値上げ・有料化の撤回を

わしの恵子議員わしの恵子議員が4日の本会議で、使用料の値上げや有料化などについて市長に質問しました。

わしの議員は使用料の値上げ・高齢者の有料化の問題点を指摘し「撤回せよ」と市長を追及しました。

地方自治体の役目の放棄だ

わしの議員は、今回の値上げ・有料化は「施設の設置目的や使用目的等への考慮もなく、使用料の設定基準のみを根拠に、画一的に改定しようというものであり、自治体の役割からみても問題だ」と指摘しました。

身勝手な受益者負担論

市長は「施設を利用する人と利用しない人との負担の公平」から「負担をお願いする」といっています。しかし、「公の施設」は、基本的には公費で賄うべきものです。

わしの議員は「受益者負担の考え方を、公の施設にあてはめるのは間違いだ。値上げで利用減となれば、地方自治法の『公の施設』の定義から大きく外れ、自治体の役割の放棄だ」と批判しました。

パブリックコメントでは値上げ反対が多数

市のパブリックコメントでも値上げ反対が圧倒的多数を占め、世論を無視できず、今回は全施設での値上げは見送り、値上げ幅に1.5倍の上限を設けたものと思われます。基準をそのまま当てはめると10倍以上の値上げとなる受益者負担の考え方には、根拠も理論性も整合性もなかったということです。

わしの議員は「値上げ幅を抑えたから良いというものではない。受益者負担の名による値上げの条例案は撤回を」と追求しました。

「ポスト万博」は、くらし・福祉を第一に

高齢者の有料化について市長は、「施設の持続的・安定的な運営を図るため、高齢者の皆様にも一定のご負担をお願いする」と説明しています。

有料化は、高齢者の社会参加や健康増進活動の機会を奪います。わしの議員は「家族や街、社会全体が受益者になる。なぜ、受益者負担の名のもとに、高齢者を直撃するような、有料化をするのか」と厳しく追求しました。

ポスト万博は、「くらし・福祉」を第一に市政運営を行うべきだと指摘し、わしの議員は「高齢者を直撃する有料化は撤回を」と要求しました。

「市民アンケートをもとに有料」と市長答弁

市長は、「地方自治法に使用料を徴収できると規定されているが、基準が示されていなかったので、基準を決めた。市民アンケートでの『高齢者の負担も必要』『2/1が妥当』との意見を参考にした」と答えました。

都合のいい事例だけで負担増をするな

わしの議員は、「市民アンケートを持ち出して、『高齢者も一定の負担が必要』と意見があったといわれるが、市のパブリックコメントでは、賛成はわずか数パーセント、反対が圧倒的多数を占めている。都合のいいことだけを答弁するな」と批判し、値上げや有料化の撤回への決意を表明しました。

議案質疑では、民主党議員が「値上げやむなしの市民の意見は少ない。納得できない」、自民党議員が「値上げは市長のマニフェストに一言もなかった」、公明党議員が「名古屋城と東山動植物園は高齢者を無料にすべきだ」などの意見が出されました。

高齢者が有料化される施設

名古屋城 旧川上貞奴邸 白鳥庭園 徳川園 東山動植物園 東山公園展望塔 東谷山フルーツパーク・温室 農業文化園・温室等 冷水プール 温水プール 日光川公園・サンビーチ日光川 博物館 科学館 美術館

値上げされる施設 現行(円) 改定(円)
文化小劇場13ヵ所(全日) 67,000 77,000
御岳休暇村(大人1泊) 3,000 3,500
国際展示場駐車場(1回) 300 700
公園テニスコート34ヵ所(半日) 600 700
白鳥庭園入場料 200 300
農業文化園(温室等) 300 400
黒川スポーツトレーニングセンター 900 1,000
冷水プール(13ヵ所) 200 300
瑞穂運動場の冷水プール 200 300
港サッカー場(全日) 114,000 130,000
高齢者就業支援センター(大会議室1日) 11,700 17,500
総合社会福祉会館(大会議室1日) 9,600 14,400
生涯学習センター(集会室午前) 800 1,200

貯留施設設置への助成制度を

「許可を要する雨水浸透阻害行為の規模等に関する条例案」は、新川流域の特定都市河川流域への指定で、雨水貯留浸透施設の設置が義務づけられ、法令では1,000平方メートル以上の開発が対象であるものを500平方メートル以上の開発に引き下げるものです。

わしの議員は、「浸水被害の解消に大きな力を発揮するものと評価するが、設置費用の負担が大変で、公の施設への、国の補助のように、民間に対する補助も必要ではないか」と質問しました。

緑政土木局長は「雨水流出抑制の促進に努める」と答えました。