11月議会 議案質疑 うめはら紀美子議員
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名古屋高速3号線の出入り口追加
環境を悪化する自動車の流入促進策
うめはら紀美子議員が28日の本会議で、都市高の計画変更について市長に質問しました。
今回提案された都市高速の計画変更は、「中部空港への利便性改善」を理由に熱田区六番町周辺と東海市の伊勢湾岸道路のJCTに出入り口を設置しようとする内容です。
公共交通と自動車の比率3:7を4:6にする目標に矛盾する
うめはら議員は、市周辺部におけるパークアンドライドの促進策に触れながら「市内における出入り口の追加が、『都市圏への車の流入抑制を図る』という『なごや交通戦略』に矛盾するのではないか」と市長の姿勢をただしました。市長は「都市高速を整備することは、渋滞を解消し、環境改善に不可欠。交通戦略に基づいての基盤整備だ」と答えました。
うめはら議員は「出入り口追加は交通量の増加につながる。車の都心部の乗り入れを抑制し公共交通との比率を2010年には3対7から4対6にする目標が、車の流入で、絵に書いたもちになり、達成出来ない」と厳しく批判しました。
調査結果は200頁も非公開
住民が「新たな出入り口を増やすことは環境が悪化する」と心配していることについて、高速道路公社は「環境基準は達成される」と住民説明会で答えています。しかし、高速1号楠線では、環境基準を守るといいながら事後調査で北区萩野通で夜間72dbと、環境基準の65dbを7dbも超えました。
公社は、高速3号線の六番町出入り口での計画交通量を2025年予測6万800台、1991年の実測値の2.3倍、2004年の実測値の2.1倍になると見込み、出入り口付近の騒音・振動・大気いずれも現況測定値より改善されるとの予測結果を説明しています。
住民は、今年2月、「悪化しないというならばその調査結果や予測データを出して根拠を示せ」と2004年度の高速3号線の環境現況調査及び予想検討業務委託報告書の情報公開を求めました。しかし出されてきたのは500頁のうち、200頁以上が白紙で、資料の肝心なところが白く塗りつぶされていました。
うめはら議員は「住民の求める情報を開示しないで住民に納得しろというのは無理な話。それでも住民合意を得ていると言い切れるのか」と市長を追及しました。市長は「縦覧などで住民の意見を聞いている」と答えました。
情報隠しでは住民合意が得られない
うめはら議員は「情報開示が基本。公表すると公社に不利益なことがあるのか」と市長の姿勢をただしました。市長は「公社の規定によってされたこと。事業者が住民の理解を求めるようにすべきことだ」と強弁しました。