11月議会 議案外質問 山口きよあき議員
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介護保険の改悪で“びっくり”の負担増
利用料の補助新設を
山口きよあき議員は、10月の介護保険制度改悪による、利用者や施設の大きな不安と負担についてただしました。
「施設を出なくてはいけない」と悲鳴…
今、介護保険の利用者に10月分の請求書が届き、食費や居住費が保険給付からはずされ、負担増に驚いています。老人保健施設に入所している人の中には月6万円が10万円になったり、施設側でも高額請求に「利用削減にならないだろうか」と心配するなど、介護保険が使いにくくなっています。
山口議員は「負担増の実態をよく把握し、市独自の利用料補助制度をつくれ」と追及しました。
国のいいなりで市民の暮らしは守れない
健康福祉局長は「制度の枠内で配慮している。必要ない」と答弁。山口議員は「国のいいなりでは、市民の暮らしは守れない」と厳しく批判しました。
食費 | 居宅費(多室室) | ||
---|---|---|---|
改定前 | 改悪後 | ||
特別養護老人ホーム | 780円 | 1,382円 | 324円 |
老人保健施設 | 780円 | 1,607円 | 476円 |
住民税非課税の人の1日の負担額平均
障害者自立支援法に不安がいっぱい
重度ほど重い負担、増える精神障害へ配慮を
障害者自立支援法が成立し、1割負担は重度になればなるほど負担が重くなり、世帯単位での収入認定は家族への気兼ねを招き、授産施設では工賃より利用料が多くなるなど問題が山積みです。
認定審査会は当事者書の意向を大事に
山口議員は「法の施行を凍結し再考すべきだ」と指摘し、療育センター通園事業でも1割負担と昼食代で月2万円以上の負担になる実態を示しながら「市の認定審査会での支給決定への関係者の意見反映、障害児通園事業への負担軽減、精神医療への通院助成の継続の実施」などを要求しました。健康福祉局長は「本人の意向や介護者の状況も勘案してサービス区分を決定し、審査会では当事者の意向を汲み取れるようにしたい」「通園助業や精神医療は制度の枠組みの中で対応すべきもの」と答えました。
精神医療の治療中断が悲劇を招く
精神保健手帳の保持者はこの8年で3.1倍に増え、うつ病や統合失調症などの精神疾患は年々増えています。精神障害の認定には偏見など特別な問題も多く、社会問題となる悲劇も多くは治療中断が原因となっています。山口議員は、「国のいいなりになるのでなく、市民の暮らしを守り、病気への不安をなくすためにも市の独自の力を発揮せよ」と要求しました。
秘密協定 周辺配慮が重要
こんな施設が必要か 場外舟券売場ボートピア
地元説明会もなく工事着工
港区築地口への場外舟券売場は、地元への建設説明会も工事説明会も開かないまま工事着工されています。地元では国交省への認可に対する異議申し立てや執行停止申し立てなどが行われています。
山口議員は、学区連協と開発会社との間で結ばれた協定書が「非公開」とされ、秘密になっている問題を取り上げ「市民に公開できない協定を守れというのは無責任だ」と追及しました。市長は「周辺環境への配慮が重要だから協定にうたった」と答えました。
市民の合意と納得なしは問題
山口議員は、「非公開は市民に不安を与えるだけ。配慮が必要な施設なら要らない」と批判し、市民の合意と納得を得ないまま強引に進めるやり方は市民主役のまちづくりにならないと指摘しました。